東大法学部という洗脳 昭和20年8月15日の宮澤俊義

倉山満(著者)

• 販売会社／発売会社: ビジネス社
• 発売年月日: 2019/05/24
• JAN: 9784828421018

商品レビュー

2024/01/02

興味深く読ませていただきました。本書の目的（宮澤俊義糾弾）を離れて言えば、比較憲法論は面白かったし、帝国憲法が簡文憲法で細部は法律に降ろしているから違憲立法審査というものが発生しないし、英国や宮澤自身も言っているように、憲法にはその国の成り立ちが関係し、成文憲法以外の慣習や法律の定めも含めて広い意味での憲法であるということ。

この視点は恥ずかしながら無かったので、著者の過去作も含めて、帝国憲法についても勉強してみたい。

しかし、まだ修行が足りないのだろうが、本書のメインテーマ（宮澤が極悪人）自体が刺さってこなかった。本書自体はとても面白かったが。

2019/10/11

宮澤先生が頭が良いのはよく判ったが、極悪人、てのはあまり刺さってこなかった。
判ってて乗って行った官僚機構その他の方が悪い気はする。

違憲立法審査権、憲法裁判所の存在、統治行為論、裁量行為論あたりの話が一番面白かったかな。

八月革命説にしたって、結局現行憲法の正当性を必須とするからであって、別段、きちんと議論してあるべき形にすれば良かっただけだと思うのだが、そもそも、日本の憲法とはどういったものがいいのかという議論が全くないところがあかんねやろうな。

改憲でも護憲でも、先ずは議論を深めてのことであって、議論もさせないという一点で、護憲派はダメ。

2019/06/13

倉山満は敗戦国日本が敗戦根性のままなのが悔しい
諸外国の大国と日本はなぜ、現在の状況になっているのか
戦争や経済、歴史に学ばぬ人間は同じ過ちを繰り返すと多くの知識を日本人に伝える作業をしている
真の敵を教えてくれる
過去の敵、現在の敵、敵は味方のフリをして近寄る
国内にも敵は多い
財務省は敵ではないのだが、誤った動きをすると最高官庁だけに被害も置きくなる
経済を誤ると内乱にもつながる
三権分立も正しく機能しない
政教分離も奇妙なコトに執着して、天皇を含めて日本の宝が機能しないようにする
法制局はナゼ狂いだした
その根本は・・・東大法制局を現在の動きに誘導した頭の良い悪いやつをあぶりだす一冊である