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レールを渡る殺意の風 十津川警部シリーズ 徳間文庫
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レールを渡る殺意の風 十津川警部シリーズ 徳間文庫

西村京太郎(著者)

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レールを渡る殺意の風 十津川警部シリーズ 徳間文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 徳間書店
発売年月日 2019/05/14
JAN 9784198944674

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2019/08/04

〇珠玉と言わずしてどういえばいいのか、珠玉の鉄道トリック4編 わたしにとっては、何回か読んだものから、始めた読んだものまで、いろいろ詰まっている4つの短編集。 ・日本海からの殺意の風 おばあさんが東京・丸の内で亡くなっていたが、身元がわからない。調べてみると、山陰の電話番号が載...

〇珠玉と言わずしてどういえばいいのか、珠玉の鉄道トリック4編 わたしにとっては、何回か読んだものから、始めた読んだものまで、いろいろ詰まっている4つの短編集。 ・日本海からの殺意の風 おばあさんが東京・丸の内で亡くなっていたが、身元がわからない。調べてみると、山陰の電話番号が載ったチラシを持っていて――糸を一本一本丁寧に手繰り寄せての謎解きが気持ちいい一作。 ・寝台特急六分間の殺意 十津川が聞いた無線に混戦した声が話していた「六分間」は何のことだったか?実際に寝台特急あさかぜ1号に乗車するが殺人が起きてしまい――十津川の刑事的勘が突き動かした事件。 ・特急「おき3号」殺人事件 写真家の石田が当該列車で殺された。恨みを持たれていないはずの彼の殺人に、実は政治家志望の山崎が関与していた疑いがあったが、アリバイが強固で――これぞ鉄道アリバイトリック!と言える一作。傑作なので必ず読まれたい。 ・カシオペアスイートの客 カシオペアで札幌へ向かった元刑事の内山は、スイートで女性が殺されていると聞き、スイートに止まっていたあの見覚えある男性が怪しいと思い――刑事の記憶の恐ろしさ、執念を感じる。 *** 読み通すといずれも、寝台特急が核になりながら東京と地方を結ぶ殺人・鉄道トリックが明らかになっていく。 「日本海~」は、表題のモチーフになった作品か。出雲4号で上京したと思われることが後でわかる行商の老婆。丸の内に何の関係があるのか、嘘は意外と嘘ではなかった、と。 「寝台特急~」は、あさかぜ1号。「六分間」をトリックの題材にしてしまうのは、綿密な取材力がないとなかなか難しいところだ。鉄道の小ネタまで丹念に集めた一作。 「おき~」は、寝台特急「富士」がアリバイづくりに一役買う。そんなアクロバティックに計画する自信はないし、いまはもうそのトリックが使えないのはとても残念。いや、サンライズでいけるだろうか? 「カシオペア」はそのまま「カシオペア」。これもすでに定期列車としては引退しているが、当時デビューしてから引退するまでの人々の憧れをきちんと表現したような描写が、目をくすぐる。 簡単に読めるほうだと思うが、内容はとても分厚い。思わず、感嘆。(笑)

Posted by ブクログ

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