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殴り合いの文化史
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殴り合いの文化史

樫永真佐夫(著者)

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殴り合いの文化史

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 左右社
発売年月日 2019/04/30
JAN 9784865282238

殴り合いの文化史

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商品レビュー

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2024/11/02
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民族学博物館で買ったやつ。分厚さに怯えて数年寝かせていた。 著者の樫永さん、最近読んだ月刊みんぱくで名前を見た気がしたので見直してみたら、みんぱくの教授だ!というか月刊みんぱくの編集長。しかもボクシング経験者だった。だからみんぱくで売ってたし、内容も殴り合いについてなのか! タイトルから想像した内容は、世界中の「殴り合い」の使われ方、例えばこの国では殴り合いは特別なルールがあるとか、特別な装備を使うとか、祭りの1つとして行われるとか、そういう文化についてこの分厚さで説明してくれるというものだったのだが結局は8割位がボクシングについての内容だった。 結果的には面白かった… 面白かったんだけど、これならタイトルを「ボクシングの文化史」にしてほしかったなぁ。そしたら買わなかったかもしれないけど。 とは言え、ボクシングに関した話ばかりではなく、暴力とはなんなのか、暴力に関した人の特性とはなんなのか、他の動物とは何が違うのか、昔と今の暴力に対するどう変わってきたのかなど、「殴り合いの文化史」を理解するために非常に役に立つアレコレも最初の方でしっかり説明してくれるのでそこは純粋に面白い。 昔の方が圧倒的に血生臭く、且つそれが当たり前の社会だったものの、今はとても平和になっている、その流れの説明がおもしろかった。 暴力の激しさが社会に受け入れられていたのは、単に国家が取り締まる余裕がなかったから。例えば決闘や報復が成り立っていたのは、国家に任せてもどうにもならず、個人でやるしかなかったから暴力という手段を取るしかなかった。近代になり、国家がそのあたりを取り締まってくれて、法による報復ができるようになるとわざわざ個人でなんとかする必要がなくなったから決闘とかがなくなってきた、と。 あとは動物愛護とかの意識が高まってくると共にそもそもの血なまぐささを受け入れられない人が増えてきた、と。 なのに、グローブをつけて反則も厳しく取り締まることで血が流れること自体は減った今でも、殴り合い自体は人気であるという人類の不思議。 グローブの導入によって確かに血しぶきが飛ぶことや骨折とかそういう派手なのはなくなったかもしれないが、逆に脳に与えるダメージという要素や、拳の怪我を気にせず全力で殴れるようになったという要素がでかく、逆に総合的な危険度は上がったんじゃないかという視点はこれまで考えたことがなかったので面白かった。結局どうなんだろう… そんなこんなでボクシング部分は、文章の書き方が上手いことや、自分がはじめの一歩を読んでたこともあったりして多少はボクシング的知識があるので面白く読めたが、そんなに興味ないな、という人が読み始めたら途中からアレ?となってしまうかもしれない。 基本的にはボクシングの発祥や現代までの歴史、日本にいつ上陸してどう知名度が上がっていったかなどの説明がほとんど。ガッツ石松、たこ八郎、辰吉丈一郎など、自分でも名前を聞いたことがあるボクサーがちらほら出てきて盛り上がってきて、なんだかんだでその勢いで最後まで楽しめるのだった。 でもなぜ蹴り合いは同じような展開にならなかったのだろうか、と思ってしまうがキックボクシングとかムエタイとかもあるしなぁ。 別に殴り合いだけが闘争の手段と言われているわけではなく、単に殴り合いの歴史を説明してくれただけか。 でも、パワーとしては確実に腕より高いはずの足より、なぜ拳を使ったボクシングの方が人気が出たのかというのは普通に気になるし、日本ではボクシングより相撲だし、他の格闘技と比べた拳という存在についてもどうせならなんか知りたかったというのはある。

Posted by ブクログ

2023/01/09

ボクシング史から話を膨らませて、殴り合いの歴史に発展させてもの。 ボクシングのルールの変遷と社会の関係を見ていくと、人間の残酷性が変わってきたのではなく、社会が成熟しただけに過ぎないことがわかる。 ボクシング好きなら、歴史はすっ飛ばして、純粋にエピソードを楽しむだけでもいいかもし...

ボクシング史から話を膨らませて、殴り合いの歴史に発展させてもの。 ボクシングのルールの変遷と社会の関係を見ていくと、人間の残酷性が変わってきたのではなく、社会が成熟しただけに過ぎないことがわかる。 ボクシング好きなら、歴史はすっ飛ばして、純粋にエピソードを楽しむだけでもいいかもしれない。

Posted by ブクログ

2020/09/22

殴り合い という極めてシンプルでいて興味が尽きない事象を多角的に考察した一冊。 装丁も厚さも、程よく愛着が湧く本。

Posted by ブクログ

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