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北条裕子(著者)

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 講談社
発売年月日 2019/04/19
JAN 9784065150191

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商品レビュー

4.2

8件のお客様レビュー

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2023/02/14

第61回群像新人文学賞受賞作品。 152ページの中編だが2011年3月11日の東日本大震災を元に描いた小説と言う事で読了までに気力と体力が必要だった。 7歳の幼い弟と共に避難所に身を寄せる17歳のサナエが主人公。 物語はサナエの一人称で進んで行く。 「かわいそう」を撮る為に...

第61回群像新人文学賞受賞作品。 152ページの中編だが2011年3月11日の東日本大震災を元に描いた小説と言う事で読了までに気力と体力が必要だった。 7歳の幼い弟と共に避難所に身を寄せる17歳のサナエが主人公。 物語はサナエの一人称で進んで行く。 「かわいそう」を撮る為にカメラを向けるテレビ局関係者。 サナエが感じる「報道はフィクションなんだ」の言葉が胸に重く伸し掛かって来る。 尋常ではない環境の中で歪んだ高揚感とほの暗い感情を抱くサナエの心理描写が秀逸。 もしも~だったらとエンドレスに続く後悔の気持ちに涙腺が緩む。

Posted by ブクログ

2022/04/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あの日、3月11日に母は津波に飲まれて亡くなった。 自らも被災し、年の離れた弟と一緒に高台に逃れて生き残った高校生のサナエ。 避難所で絶え間なくやってくるマスコミに対して 生き別れた母を探す健気な悲劇のヒロインを演じて、 どうにか自分を保っていた。 遺体安置所で、母の亡骸と対面した日。 生前の母と交流のあった奥さんの言葉。 母の遺体を弟に対面させたこと。 東日本大震災で失ったもの。 涙が止まらなかった。 著者は震災経験者なのかと思うほどの強烈な当事者目線の話。 この本については色々あったみたいだけど、 私はこれを読んで泣いたよ。 大切な人を亡くしたとき、 絶望して絶望して、もうダメだって思うほど落ち込んで泣き叫んで そうやって徐々に受け入れていくしかないっていう 私も悲しくてどうしようもなかったとき Coccoがライブでこの本と同じようなことを言っていて 本当に、受け入れていくしかないんだって思った。 悲しかった。 どんな理由であれ大切な人を亡くすのは当然つらくて、 まして震災の津波という理不尽でどうにもならない事実が 途方もない悲しみを深くするだろうに。 それでも生きていなかいといけない。 しょうもないとかアホくさって思うかもしれないけど サナエのように地に足踏ん張って、すべて受け止める生き方に感動した。

Posted by ブクログ

2021/01/14

皆さんの感想を眺めていると、この作品がそもそも何故問題になったか、経緯、顛末が時間と共にうやむやとなっているようでそれはそれで又問題を感じます。 二度と起こしてはならない出版社の教訓であるはずの事件でもあるが居直ってるのには驚きです。

Posted by ブクログ