アベベ・ビキラ 「裸足の哲人」の栄光と悲劇の生涯 草思社文庫

ティム・ジューダ(著者), 秋山勝(訳者)

• 販売会社／発売会社: 草思社
• 発売年月日: 2019/04/03
• JAN: 9784794223937

商品レビュー

2021/08/03

オリンピックも後半になってきました。オリンピックのマラソンで忘れられないランナーの一人が、裸足のアベベ。私が生まれる前ですが、1960年ローマ、1964年東京のオリンピック2連覇を果たした名ランナーです。
当時、最貧国の一つであったエチオピアで皇帝に仕える親衛隊兵士だったアベベ。彼を指導したスウェーデン人コーチの存在もあったのですね。裸足で走ったローマでの栄光、盲腸手術1か月後に走った東京での奇跡。ここまではよく知られていますが、後半生での悲劇は知りませんでした。酒に溺れた生活、ミュンヘンでのケガ、そして事故で半身不随に。41歳でアベベは亡くなります（46歳説もあり）。でも、今でもエチオピア人でアベベを知らない人はいないそうです。
数あるスポーツの中で最もオリンピックを象徴する競技マラソン。マラソンは生き方がそのまま結果に表れる協議でもあり、だからこそドラマがあります。さあ、東京２０２０のマラソンではどんなドラマが待っているか。