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「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 角川新書
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「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 角川新書

大木毅(著者)

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「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 角川新書

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2019/03/09
JAN 9784040822556

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「砂漠の狐」ロンメル

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商品レビュー

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2024/07/23

「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 著:大木 毅 角川新書 K-254 エルアラメンの英雄、砂漠の狐、ロンメルを扱ったドキュメンタリーです。 ナチスドイツは、第二次世界大戦の初頭、ポーランド侵攻に始まる東部戦線、ベルギー・フランスへの西部戦線、北アフリカ戦線、そ...

「砂漠の狐」ロンメル ヒトラーの将軍の栄光と悲惨 著:大木 毅 角川新書 K-254 エルアラメンの英雄、砂漠の狐、ロンメルを扱ったドキュメンタリーです。 ナチスドイツは、第二次世界大戦の初頭、ポーランド侵攻に始まる東部戦線、ベルギー・フランスへの西部戦線、北アフリカ戦線、そして、ウクライナを含む、ロシア戦線と戦線を拡大していく ロンメルは第1次世界大戦では、WGBに属して、戦場で卓抜な功績をあげた。 戦術的センスは、抜群にすぐれていたのだ。 ロンメルは、第1次世界大戦終戦時は、歩兵部隊の大尉だった。 縮小されていく軍隊に残るためには、WGBの戦功は役にたったが、軍の幹部教育を受けることができなかったロンメルにとって、その影響は、その後に大きな弱点として現れるのである。 第2次世界大戦の前半でドイツに勝利に導いたのは、機甲師団、戦車部隊、自動車部隊であった。 ロンメルは、ヒットラーの眼にとまり、第7装甲師団を率いて奮戦をした。ロンメルの名はドイツの英雄としてとどろいたのである。 西部戦線を制した、ドイツは、ロンメルを北アフリカ戦線へと投入する。 北アフリカ戦線は、 ドイツ・イタリア連合 vs イギリス・アメリカ・インド連合 の戦いであった。 だが、師団長としては、優秀でも、地域をとりまとめる、指令官としてはいただけなかった。それは、彼には、兵站を軽んじるところがあったからである。そして、ロンメルは兵站というものを学んだことはなかったのである。 やがて、北アフリカ戦線で敗北が決定し、イタリア国内に連合軍が上陸するタイミングになると、ロンメルは再び、西部戦線に呼び戻された。 ヒットラーにとって、ロンメルを、英雄として使える手駒としてあつかったのである。 こうして、イタリア戦線と、西部戦線を行ったり来たりする、ロンメルに最後の時が訪れた 1944年10月14日、ヒットラー暗殺の首謀者の一人として、ロンメルは、SSから毒を与えられて、それを呑んで自害した。 その死にあたっては、盛大な国葬で贈られている。何たる欺瞞。 ドイツをはじめ、連合国でも、ロンメルは、敵の戦士を尊重する紳士であるという評価である。 色褪せた英雄とはなったが、ロンメルの名声は、「砂漠の狐」とともに、そのフェアネスに対する評価を残したのであった。 目次 序章 死せる狐 第1章 ロンメル評価の変化 第2章 「アウトサイダー」ロンメル 第3章 第一次世界大戦のロンメル 第4章 ナチスの時代へ 第5章 幽霊師団 第6章 ドイツ・アフリカ軍団 第7章 熱砂の機動戦 第8章 エル・アラメインへ 第9章 アフリカの落日 第10章 イタリアの幕間劇 第11章 いちばん長い日 終章 ロンメルとは誰だったのか あとがき 主要参考文献 写真・図表について ISBN:9784040822556 出版社:KADOKAWA 判型:新書 ページ数:320ページ 定価:900円(本体) 2019年03月10日初版発行 2019年04月10日3版発行

Posted by ブクログ

2024/03/04

第二次世界大戦に興味がない人でも、本書で主題として取り上げているロンメルという名前を聞いたことがあるという人は多いだろう。ナチスドイツの軍人としてアフリカ戦線で活躍した彼は、ドイツの軍人としては過去から現在にかけて最も有名な軍人の1人だと思う。 本書はそのロンメルについて、その伝...

第二次世界大戦に興味がない人でも、本書で主題として取り上げているロンメルという名前を聞いたことがあるという人は多いだろう。ナチスドイツの軍人としてアフリカ戦線で活躍した彼は、ドイツの軍人としては過去から現在にかけて最も有名な軍人の1人だと思う。 本書はそのロンメルについて、その伝説と事実を切り分けた上で、軍人としての評価をすることを目的とした1冊だ。 最初に告白しておくと、自分は別にロンメルに対して特別な思いがあるわけでもないし、彼の伝記を読んだことがあるわけでもない。 ただ戦略と戦術の究極的な活用は求められる戦場において、卓越した能力を見せたのであれば、一度は詳しく知っておきたいと思ったのだ。 結論から先に言えば、本書におけるロンメルの評価は「勇敢にして偉大な戦術家ではあったが、戦略家としては凡庸であり師団長以上の素質はなかった」ということになる。 この評価は決して著者だけのものではなく、現代におけるロンメルの一般的な評価と言えるらしい。 本書では何故にそのような評価になったのか、そして彼がそのように評価される軍人になったのはどのような理由なのかを丁寧に解きほぐしていく。 また決して主題ではないと言え、そのプロセスの最終章としてロンメルがヒトラーの暗殺に関わっていたのかと言う疑問に対しても著者なりの回答を提示する。 本書を通読して感じるのは、戦術家と戦略家と言うのは決して同じ素養を求められるものではないし、戦略家は多くの学びと経験から生まれてくるのだと言う当たり前の事実だ。 漫画や小説ではしばし天才的な戦略家というのが登場してくるが、残念ながら現実の世界においてはそのような期待をする事はもはやできない。もちろん素養がないものが優れた戦略家になる事は決してないと言えるが、複雑な事象を大局的な観点からコントロールするためには、座学での学びと実際での経験を融合させることが不可欠なのだ。 本書によれば、プロイセンとその後のドイツにおいてメインストリームを歩んだわけではないロンメルは、そのような学びを提供される機会がなかったらしい。 また彼は、その生来の性格上、いわゆるデスクワークが好きではなかったようだし、戦場において後方から指揮を取ることも好まなかった。さらに 現在の軍事活動においては不可欠となる補給についてもあまり注意を払う事はなかったらしい。数十万人やそれ以上の軍人の生殺与奪を握る人間としては、著者が言うように失格なのだろう。 一方でそのような欠点、例えば常に前線で指揮をすることを好むであるとか、独断専行や果敢な判断と言うのは戦場の現場において指揮を行う戦術家にとっては好ましい性質となる。 本社では、彼のそのような特質により特に彼のキャリアの前半で多くの戦果を勝ちとったことが丁寧に説明されている。 本書は新書という形をとっているが、戦場に関する記述についてはあまり図表がなく、事前知識を必要とする部分が多くある。またロンメルの一生を描くと言う性質上、彼が関わった多くの人間が次々登場しては去っていくために、 人間の名前を覚えるのでも一苦労だった。 そういった意味ではわかりやすい戦場の英雄端や紋切り型の軍人に対する評価を期待する人には、あまり本書を向いてるとは言えない。 丁寧な記述を口にせず、紋切り型ではない人物評価を読みたいという硬派な読者向けの一冊に仕上がっていると思うし、 戦争や軍事史に関する本と言うのは本来はこうあるべきなのだと思う。

Posted by ブクログ

2024/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ヒトラー暗殺計画に加担したと追及され、非業の死を遂げたドイツ国防軍の英雄ロンメル将軍の虚像と実像を、『独ソ戦』の著者・大木毅氏が最新学説から分析された英雄神話の解体新書。 ロンメルは勇猛果敢、師団長としては適格であるが、昇進し、作戦的・戦略的な知識を要求されるにつれ、その能力に限界ありと指摘された。故に危険を冒しても成功をつかむ必要があり、自らの功績を誇張せずにいられなかった。その努力の結果、総統の愛顧を受けて、思いがけぬ高みに昇りつめた。総統暗殺の陰謀に、どの程度関与したのか確たる証拠はないが、服毒自殺を強いられた死顔には、蔑みの表情が深く刻まれていたという。 ヒトラ-に傾倒し、自己顕示欲とナチスの一大プロパガンダに翻弄された、栄光と挫折の己の生涯への蔑みであったかも知れないと、著者は締めくくっている。

Posted by ブクログ

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