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いのちへの礼儀 国家・資本・家族の変容と動物たち
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2019/02/01 |
JAN | 9784480818515 |
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いのちへの礼儀
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商品レビュー
4.6
9件のお客様レビュー
立岩先生の本から。生田先生も「「人格」を持つ」やってしまってる。p.179。しかし、山内先生の引用、立岩先生の紹介みたいなおかしな書き方はしてない。
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動物倫理に興味がある訳ではなかったが、何の因果か読み始めたらおもろくて止まらず、3日で読んでしまった。 内容がかなり多岐に渡るので、それこそ作者の方が言うように、「もう少し慎重に考えるべきでは?」という箇所が出てくるし、最後の「希望の牧場・ふくしま」に関しては筆者なりの結論がしっ...
動物倫理に興味がある訳ではなかったが、何の因果か読み始めたらおもろくて止まらず、3日で読んでしまった。 内容がかなり多岐に渡るので、それこそ作者の方が言うように、「もう少し慎重に考えるべきでは?」という箇所が出てくるし、最後の「希望の牧場・ふくしま」に関しては筆者なりの結論がしっかりとは書かれていないし、あと所々で作者さんの個人的見解が色濃く書かれるので、人によってはアクの強さを感じてしまうだろう。 だがそんな事はさておいて、本書は面白い。ともかく、「書かねば」という初期衝動に近いようなパトス/情熱が文から感じられる。 牛さんや豚さん、鶏さんたちといった家畜の置かれている状況、それに「しんでくれてありがとう」(feat.谷川俊太郎)と"現状追認"している私たち! 間主体的関わりを廃した先の、deprivation(剥奪)に陥っている、"幸福な奴隷"である私たち……。 言葉•思考は研ぎ澄まされ刃となって私たちのこころを貫く。本書のタイトルにピンときた方は是非読もう。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
人間が、その発生当初からオーバーキル(資源を枯渇させるまでに「取り過ぎ」ること)を行っていた事実から、愛玩動物としてのペットの立ち位置(これは度々語られる)、食肉用にされる動物たちが受けている残酷な仕打ち、いわばいきものではなく物体/消費対象/モノ化されている現状、野宿者たちと動物たち、文学においては動物たちがどう描かれるか、戦時中の動物たちと人間たち、原発事故下にて起きていた「地獄」、またその後に、ある人たちが行っ(てい?)た牧場活動……。 悲惨で残酷で、目を覆いたくなる現実が続く。それを、自分たちがほぼ何も考えずおおよそ当たり前に、流れ作業的に受け止めているということ、またその自分たちが企業等に、いわば「消費される立場になって疑問を抱かないでいる」事実に改めて愕然とした。スナウラ・テイラー著「荷を引く獣たち」を先に読んでいたから、食肉は実際できるところからではあるが減らし始めていたし、心の準備も少しはあるつもりだったが、別の角度から真実を突きつけられた感覚があった。 けれどまた、本書「いのちへの礼儀」は、「人間と動物」という二者について、間に引かれている境界線の位置を絶えず考えながら、だんだんに、線を引く、という思考そのものに異を唱えはじめる。前編で事実を突きつけられた上であるからこそ、後編でわたしたちが見て、実際に個人個人で考えていく「これから」が、ほんとうに大切なものになっていくだろうと思う。
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