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からくりサーカス(完全版)(13) サンデーCSP
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からくりサーカス(完全版)(13) サンデーCSP

藤田和日郎(著者)

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からくりサーカス(完全版)(13) サンデーCSP

定価 ¥1,540

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 小学館
発売年月日 2019/03/18
JAN 9784091288899

からくりサーカス(完全版)(13)

¥990

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2025/06/10

からくりサーカス完全版第13巻。 13巻は、真夜中のサーカス編終幕です。 一番好きなセリフは「しろがねなんて…バカよ…何よう…みんな…始めは人間じゃないようなカオしてさぁ…」「最期にみんな…自分が…最初っから、人間だったことに気づくんじゃない。」ミンシア姉さんです。 そうなんだ...

からくりサーカス完全版第13巻。 13巻は、真夜中のサーカス編終幕です。 一番好きなセリフは「しろがねなんて…バカよ…何よう…みんな…始めは人間じゃないようなカオしてさぁ…」「最期にみんな…自分が…最初っから、人間だったことに気づくんじゃない。」ミンシア姉さんです。 そうなんだよ、死に様が生き様という言説に則るのであれば、しろがねはみんなバカなんですよ。しろがね誰もが復讐という仮面をかぶって戦いの人生を生き、最後の瞬間に、仮面を外せる時が来た瞬間に、人間に戻るんですよ。 そんなしろがねたちの最期の言葉が詰まった完全版13巻。涙なくしては読めない名シーンばかりです。ダールもトーアもティンババティもファティマもロッケンフィールドさんも。 多くのしろがねたちの生命と願いを背負って、最古の4人のパンタローネ、アルレッキーノを一蹴し、ついに辿り着いたフランシーヌ人形。首を刎ねる直前に発せられた衝撃の告白。 「ワタシ ハ フランシーヌ サマ ニ ツクラレタ ニンギョウ デス」 理解に苦しむという表現が当てはまるのは、これ以上ないセリフ。意味がわからないのは、鳴海だけでなく読者のこちらもでした。 じゃあ、これまでの戦いはなんだったのか。しろがね達もオートマータ達もなんのために誰のために戦ってきたのか。 真実を告げることのできなかった鳴海。気づきながら重荷を背負わせないために、知らないふりをするロッケンフィールドさん。苦しみと後悔と懺悔と赦しと優しさ。これらが混ざったセリフと表情がたまらない。真実が残酷で塗りつぶされ、嘘が慈悲に包まれている。 藤田和日郎は人の心がないシーンを度々描く漫画家さんですが、真夜中のサーカスとの最終決戦はそれの連続という感じでした。ここがあるから、後の展開での幸福感が違うのですが、そうだとしても、の描写が多いんよ。 と思った完全版13巻なんですが、まだまだ序の口でした「からくりサーカス」の暗黒面は。 ファティマの「私はもう抱きしめられちゃった…二回も。」もいいよなぁ。笑顔がいいんだよ、無邪気に嬉しかったことを報告するだけの笑顔。子供の頃にしかできない笑顔だよね、あれ。本当に欲しかったものをもらえて嬉しくたたまらない、という笑顔です。コロンビーヌに伝えているのは、自慢とかでなくて、ただただ嬉しかったよ、の報告。 『柔らかい石はいい笑顔の者に』という呪いで始まった物語ではありますが、登場人物の死に際の笑顔は、多くが「いい笑顔」だと思います。 だからこそ、ミンシア姉さんの「人間だったことを思い出す」のセリフが心を打つのです。みんな、いい笑顔の持ち主なのだから。

Posted by ブクログ