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ペンギン・ブックスが選んだ 日本の名短篇29
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ペンギン・ブックスが選んだ 日本の名短篇29

星新一(著者), 星野智幸(著者), 松田青子(著者), 永井荷風(著者), 芥川龍之介(著者), 川端康成(著者), 三島由紀夫(著者), 佐藤友哉(著者), 川上未映子(著者), 中上健次(著者), ジェイ・ルービン(編者), 村上春樹

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ペンギン・ブックスが選んだ 日本の名短篇29

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2019/02/27
JAN 9784103534365

ペンギン・ブックスが選んだ 日本の名短篇29

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商品レビュー

3.8

13件のお客様レビュー

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2024/09/04
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※このレビューにはネタバレを含みます

(2024/09/04 5h) 三島由紀夫『憂国』と星新一『肩の上の秘書』のほかは初めて読む短篇だった。 「私小説アレルギー」で日本文学にあまり触れてこなかったという村上春樹。このかたに序文を任せて良かったのかと疑問に思う切り出し方だった。 しかし、各短篇の解説が的を射ていて、何作か読み終えるごとに彼の解説を読み返すのは楽しかった。 知ってる作家と知らない作家が五分五分くらいで、私にとって読みやすさのバランスがよい選書である。 村上春樹が序文を書いていて、更に彼の作品が2篇もあるのは、特別待遇すぎやしないかと思いはしたが、編者が村上作品の翻訳家ということで納得した。 いろいろな味の短篇が集まっていて愉快。 ただ、最後の作品が後味悪目で、この締め方で合っているのだろうかと不思議だった。 『憂国』を置いて終えるほうが綺麗に閉じられたのではないだろうか。 日本と名短篇と題してあるので、日本のステレオタイプな作品で締め括られると思っていたのである。 以下、各作品の好き嫌いを星で評価。 永井荷風『監獄署の裏』 ★★★☆☆ 森鷗外『興津弥五右衛門の遺書』 ★★★☆☆ 三島由紀夫『憂国』再 ★★★★☆二度目に読んでもやっぱり血が痛ましくて奇麗 津島佑子『焰』 ★★★★☆ 河野多恵子『箱の中』 ★★★★☆女主人公になんでそんなことするの〜!!って思う 中上健次『残りの花』 ★★★★☆ 吉本ばなな『ハチハニー』 ★★★☆☆ 大庭みな子『山姥の微笑』 ★★★★☆ 円地文子『二世の緑 拾遺』 ★★★★☆ 阿部昭『桃』 ★★★☆☆ 小川洋子『物理の物語』 ★★★☆☆ 国木田独歩『忘れえぬ人々』 ★★★★☆ 村上春樹『1963/1982年のイパネマ』 ★★★★☆ 柴田元幸『ケンブリッジ・サーカス』 ★★★★☆ 宇野浩二『損裏の法学士』 ★★★★☆ 別役実『工場のある街』 ★★★★★寓意に満ちたストーリー 川上未映子『愛の夢とか』 ★★★★☆リストを流しながら 星新一『肩の上の秘書』再 ★★★★★インコ欲しいなと思うけど人としてそれで良いのか?悩ましい 澤西祐典『砂糖で満ちてゆく』 ★★★★★最後家族で汁粉たべるの、ゾクゾクした背徳感あっていいな。川端康成『眠れる美女』で締めるのもオシャレかも。 内田百聞『件』 ★★★★☆ 芥川龍之介『大地圖| 金将軍』 ★★★★☆ 青来有一『虫』 ★★★★★キリスト教徒と戦争 川端康成『五抽銭銀貨』 ★★★☆☆ 星野智幸『ピンク』 ★★★☆☆おもろいディストピア UFOが調路に降りる 村上春樹 ★☆☆☆☆男女が淡々とセックスする感じが苦手 佐伯一麦『日和山』 ★★★☆☆ 松田青子『マーガレットは植える』 ★★★☆☆序文を読んでいなければ東北の震災が関与してるとは思わない内容 穏やかなものからだんだんぬめりのある恐怖へと以降していく様は共感できる 佐藤友哉『今まで通り』 ★★★☆☆しっかり可愛いと思うけれどしっかり憎いんだな

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2023/12/22

まさしく福袋のような短編集でした。 初めて聞く、知らなかった作家もおり、知っていても未読の小説もたくさんありました。 ラインナップされた作家の守備範囲も広く、近代から2010年代まで男女ジャンル、時代背景まで多様でした。 結果、わたし自身の守備範囲も広がりました。この意味で...

まさしく福袋のような短編集でした。 初めて聞く、知らなかった作家もおり、知っていても未読の小説もたくさんありました。 ラインナップされた作家の守備範囲も広く、近代から2010年代まで男女ジャンル、時代背景まで多様でした。 結果、わたし自身の守備範囲も広がりました。この意味でも読んだ価値のある書籍だと思います。 個人的なベスト5をあげるなら 青来祐一 虫 佐伯一麦 日和山 中上健次 残りの花 国木田独歩 忘れえぬ人々 澤西祐典 砂糖で満ちてゆく でも、 大庭みな子 山姥の微笑 阿部昭  桃 宇野浩二 屋根裏の法学士 内田百聞 件 星野智幸 ピンク 小川洋子 「物理の館物語」 もよかったな…。

Posted by ブクログ

2021/06/24

 ジェイ・ルービン(Jay Rubin, 1941年 - )は、アメリカの日本文学翻訳家、研究者。ハーバード大学名誉教授。  特に村上春樹の作品を複数英訳したことで広く知られているが、芥川龍之介や夏目漱石の翻訳も行っており、また、日本語の学習書や文学評論も出版している。 (Wik...

 ジェイ・ルービン(Jay Rubin, 1941年 - )は、アメリカの日本文学翻訳家、研究者。ハーバード大学名誉教授。  特に村上春樹の作品を複数英訳したことで広く知られているが、芥川龍之介や夏目漱石の翻訳も行っており、また、日本語の学習書や文学評論も出版している。 (Wikipediaより抜粋) ---  ジェイ・ルービンって誰だ、という素朴な疑問が、読み終わって数日後の今日、ついに解決された。彼が誰なのかわからないまま、村上春樹が序文を書いているという一点に惹かれて、図書館で借りた。海外の(おそらく村上春樹と何らかの関係がある)人が選んだ、日本人作家の短編を集めたアンソロジー。決して有名どころの作品ばかりではない。村上春樹自身、収録されている作品のうち、数作しか読んだことがなかったという。どんな作品に出会えるか心を躍らせながらページを開く。  一作目、永井荷風「監獄署の裏」。  二作目、森鴎外「興津弥五右衛門の遺書」。  …無理。飛ばす。ほとんど返却しそうになる。  三作目、三島由紀夫「憂国」。  世界が崩れ落ちていくような気がした。激震。これはやばい。まじで、やばい。恥ずかしながら、三島由紀夫は初めて読んだ。映画「11・25自決の日 三島由紀夫と若者たち」は観たことがあったし、撮影の際に「横文字の俳優が三島由紀夫を演じるわけにはいかない」というぶっとんだ理由で芸名を変えてしまうほどの情熱で主演にあたった井浦新さんが芸能界で一番好きだけれど、小説は読んだことがなかった。息をすることを忘れてしまいそうなほどの、緊迫、陶酔、絶望、愛。昭和初期が舞台と知りつつ、主人公が「武山信二」という普通に友達にいそうな名前だったり、夫の切腹を見届けた妻がいきなり「ガスの元栓を調べ」だしたり、ともすれば身近な出来事のように感じてしまう描写が出てくるたび、読みながら胸のあたりがぞわあっとなった。三回読んで、まだ足りなくて、Amazonで新書を買った。「憂国」が三作目でよかった。四作目だったら、きっと読む前に返却していた。  おもしろいと感じる作品はその後もいくつか出てきたけれど、「憂国」の衝撃が凄まじすぎて、もうそれどころではなかった。かろうじて、小川洋子さんの「『物理の館物語』」で少しだけ冷静さを取り戻したものの、読了後に残ったのはやはり「憂国」の余震だった。いやはや。  Amazonで頼んだ新書というのは「花ざかりの森・憂国―自選短編集」というもので、三島由紀夫本人が選出した短編集であるらしい。できることならAmazonの倉庫に押しかけてしまいたいくらい、到着が待ちきれない。プライム会員でよかった。明日には届く。

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