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くらもち花伝 メガネさんのひとりごと
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 集英社インターナショナル/集英社 |
| 発売年月日 | 2019/02/26 |
| JAN | 9784797673616 |

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くらもち花伝
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商品レビュー
3.8
5件のお客様レビュー
くらもちふさこさんは、叔父さんの奥さんの漫画棚から見つけて子供の頃夢中で読んだ漫画だった。ガラスの仮面のようなキラキラおめめの少女漫画たちの中で、夢中になって読んだけど、高校生や大学生にもなるとその出来事は忘れてしまってた。 その後、大人になって週刊少女漫画にくらもちさんの名前...
くらもちふさこさんは、叔父さんの奥さんの漫画棚から見つけて子供の頃夢中で読んだ漫画だった。ガラスの仮面のようなキラキラおめめの少女漫画たちの中で、夢中になって読んだけど、高校生や大学生にもなるとその出来事は忘れてしまってた。 その後、大人になって週刊少女漫画にくらもちさんの名前を見つけました。私の中では、すごく昔の出来事で、まだ漫画を描いておられて、更にストーリーも現代的になっていたことに、なんて恐ろしい漫画家さんなんだろう。と嬉しさを通り越した気持ちになりました。 くらもちさんの漫画の特徴は、独特なコマ割り、セリフではなく登場人物の仕草や動きで気持ちや場面を伝えるような見せ方がかっこよすぎるところです。 漫画家さんは、基本的にとにかくデスクに向かう時間が尋常じゃないくらい長く、その孤独な時間をどう過ごしているのかがいつも気になっていました。くらもちさんは、本の中で夜遊びをしたり、家族との時間も過ごしながら筆をとっていたことや、それでも鬱になってしまい、10年くらいはその症状と戦ったことなどを描いていて、エネルギッシュで、でもやっぱりすべてのいちばんは漫画で、漫画を描くために生きている人なんだなぁと思いました。 数ある漫画家さんの自伝書の中でも特にパワフルで好きな本になりました。 (39歳仕事開始時に読了)
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いやいやもう夢中で一気読み。なんで今まで読んでなかったんだろう。いえ、その理由ははっきりしている。自分には初期のくらもち作品に異様な思い入れがあって、そのためにこれまで先生の特集などどれを見ても、今ひとつ満足できなかったからだ。大体どれも「おしゃべり階段」か「いつもポケットにショ...
いやいやもう夢中で一気読み。なんで今まで読んでなかったんだろう。いえ、その理由ははっきりしている。自分には初期のくらもち作品に異様な思い入れがあって、そのためにこれまで先生の特集などどれを見ても、今ひとつ満足できなかったからだ。大体どれも「おしゃべり階段」か「いつもポケットにショパン」以降の作品が取り上げられてるんだよね。もちろん、どれも素晴らしいんだけど、わたしが愛してやまないのはその前、ごく初期の漫画なのよ。蘭丸団シリーズやアイドルシリーズ、読み切りなら「冬・春・あなた」に「一枚の年輪」、極めつけが「赤いガラス窓」。初めて読んだのはもう半世紀近く前になるのに、別マ(別冊マーガレット)にどんなふうに載ってたか、コマ割やセリフ、人物の表情、今でもありありと思い出すことができる。中高生時の刷り込み、恐るべし。 その点今回は、デビューにいたるまでやデビュー後のわが愛の作品群についても、くらもち先生自身による語りでしっかりふれられていて大満足。ロン毛でメガネで無口な男の子という「くらもち男子」の魅力に言及されているところなんか、うんうん、そうそう、この年になってもいまだに影響を受けてるなあと再認識させられた。「人は思春期の文化から逃れられない」と何かで読んだけど、ほんとまったくその通りです。 くらもち漫画は、セリフで説明するのではなく「絵」で伝えることが多いと思ってきたが、やはり意識してそうされてきたのだということがわかって、あらためてその凄さを痛感した。うっかりすると読み過ごしてしまいそうな、さり気ないコマにこめられた情報量の多さよ。こういう漫画を多感な時期に読めたことは、つくづく幸運だったと思う。先生は「『こうあるべきだ』と主張したり、自分の好きなものをぐいぐい推したくない。直接押しつける感覚が苦手なんです」と書かれているが、それだからこそ、なんとも言えない豊かなものを受けとっていたのだろう。 うつ病と思われる苦しい十年があったこと、また、脳腫瘍の手術をされていたこと、まったく知らず衝撃だった。ずっとセンターコートに立ち続けているというのが先生のイメージだったし、実際そうだったから。以前ほどは漫画を読まなくなったが、今でも「少女まんが」は私にとって特別なものだ。それはなぜだろう、そもそも「少女まんが」ってなんなんだろうと思うことがあったが、次にあげたくだりを読んで、ああそうか!と胸に落ちるものがあった。少女まんがの核にあるキラキラしたものはこれなんだろう。 「運命論者っぽい言い方になりますが、出会うべき人は出会い、結ばれる人は何がどうあれ結ばれる。そして、込めた思いは通じると純粋に信じています。表現方法は違っても、最終的に運命のふたりが結ばれる作品が多いのは、会ったことがない人同士の目に見えない繋がり、つまり『赤い糸』を信じているからだと思います。 人間であれば、いや、生き物である以上『出会い』が必ずあります。男女の出会いに限らず、人間関係はものすごい確率の偶然の積み重ねです。誰にでも起こるのに、とても不思議で、説明できない。まさに『運命の赤い糸』としか言いようのない出会いが、現実世界でもさまざまな物語を紡いでいます。 少女まんがは、糸が結ばれる瞬間のときめきを、コマ割りや表情、しぐさで表現できます。さらに読者のみなさんとも共有できてしまうならこんなに嬉しいことはない。だからこそ私は『少女まんが』を描き続けてきたのだと思います」
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くらもち先生は、描かれる作品たちの小洒落た雰囲気とは裏腹に、控えめな方という印象がずっとありましたが、その中に力強いものを持ってらしたんだな、とあらためて感じました。 病気のことも、この病気は、いろんな漫画家さんが経験されていますが、先生もだったのか…と心が痛み、それにも関わらず...
くらもち先生は、描かれる作品たちの小洒落た雰囲気とは裏腹に、控えめな方という印象がずっとありましたが、その中に力強いものを持ってらしたんだな、とあらためて感じました。 病気のことも、この病気は、いろんな漫画家さんが経験されていますが、先生もだったのか…と心が痛み、それにも関わらず、ずっと活躍されている印象だったので、ますます頭が下がる思いになりました。 私は大人になってから「糸のきらめき」にあらためて心を奪われた読者で、その他の作品は、実は少し苦手意識がありました。先生独特の登場人物のキャラが、私の知らないタイプの都会の人たちだったから?と最近思うようになりました。 でも、ずっと支持される才能のヒミツに触れたくて、読んで良かったです。 コミックス化されていない作品に対する言葉も、ずっしり…編集部も大変なんでしょうが… 別マに夢中だった70年代後半から80年代前半のことを懐かしく思いながら読ませていただきました。 ありがとうございました。
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