沼の王の娘 ハーパーBOOKS

カレン・ディオンヌ(著者), 林啓恵(訳者)

• 販売会社／発売会社: ハーパーコリンズ・ジャパン
• 発売年月日: 2019/02/16
• JAN: 9784596541062

商品レビュー

2024/06/19

序章で引き込まれる。

拉致監禁犯の父とその被害者である母。　
両親と暮らした12年。
刑務所を脱走した父を追うと決めたわたしの、
覚悟と回想。

あらすじにはサバイバルゲームとあるけれど、
どちらかというと家族の物語りという印象。
残酷な描写もあるけど、淡々とした文章の中に
緊迫感も臨場感もあって、一気読みだった。

2023/10/21

拉致監禁犯の男とその被害者の間にできた子供の話。男から逃げ、大人になり、結婚し子供ができた後、父が脱獄してきた。
ヘレナと父との心理戦。ヘレナが父を追い詰める様子、沼での暮らしが交互に描かれ、緊迫した状況を作り出す。沼での子供時代を通して、ヘレナがどうして今のヘレナになったかが、わかる。
父の行動を読む娘、娘の行動を読む父、追い詰めるところ、追い詰められるところはかなり白熱していて、ハラハラしっぱなしだった。

2023/09/28

ジャングルの中で異能親子がバトルを繰り広げるのかと思いましたが、沈み込むような心象風景を主に描いているので、思いのほか地味でしたが、その分読み応えありました。
母を誘拐して自分を産ませた父への愛憎と、沼地への憧憬と親しみ、家族への愛。普通とは何ぞや。