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進化の意外な順序 感情、意識、創造性と文化の起源
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 白揚社 |
発売年月日 | 2019/02/01 |
JAN | 9784826902076 |
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商品レビュー
3.8
6件のお客様レビュー
『脳の大統一理論』、スティーブン・ジェイ・グールドの本と三冊並行して読んだために時間がかかった。本書も含めていずれも似たような主張に帰結するのが面白い。 本書の表現では、「高度な知能や思考を通じて、秩序を保とうとする人間と、そんな手段は用いずとも、細菌は化学反応によって秩序を保...
『脳の大統一理論』、スティーブン・ジェイ・グールドの本と三冊並行して読んだために時間がかかった。本書も含めていずれも似たような主張に帰結するのが面白い。 本書の表現では、「高度な知能や思考を通じて、秩序を保とうとする人間と、そんな手段は用いずとも、細菌は化学反応によって秩序を保つ」。片やグールドは、ダーウィンの進化論における後発者が常に優れているという主張を批判したが、つまり、高次元の脳機能が生命の頂上に君臨するかのような人類の傲慢さを戒める。そんな風に機能しなくても秩序は保たれるし、寧ろ人類は秩序を乱す。 そして。感情は、脳だけを心の源泉とみなすのではなく、神経系と他の組織の相互作用により形成されたもの。情動が自覚され、言語化されて意識となるが、これは人間固有のものではない。言語化ではなく記号化、イメージ化されると言い換えれば、頭に空腹状態を思い描く生物は幾らでも存在する。 ー 遺伝子は、原初の生命から現代の人類に至る道筋の架け橋になってきた。そこまでは自明だが、いかに遺伝子が誕生し、架け橋として機能してきたのかという問いは残る。それに対するより完全な答えは、はるか昔の消失点においてさえ、生命プロセスの物理的、化学的状況によって、ホメオスタシスの十分な確立がもたらされ、遺伝の仕組みを含めた他のあらゆる事象がそこから派生したというものである。これは核のない細胞(原核生物)の内部で起こった。その後、ホメオスタシスを背景として、核のある細胞(真核生物)が選択された。さらにその後、多くの細胞を持つ複雑な生物が登場した。やがて多細胞生物は、既存の「全身体システム」を内分泌系、免疫系、循環系、神経系へと分化させ、それら一連のシステムの働きによって心、感情、意識、アフェクト装置、複雑な動作が生み出されるに至ったのだ。そもそも「全身体システム」が存在しなければ、多細胞生物は「包括的な」ホメオスタシスを運用することなどできなかっただろう。 その軸となるのがホメオスタシスだという理論も同様だ。生物の「全身体システム」、内分泌系、免疫系、循環系、神経系の働きによって心、感情、意識、アフェクト装置、複雑な動作が生み出されるに至った。 つまり、AIには内臓がないから心が生まれない。
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難解だが面白かった。生物は生まれながらに内部を一定に保とうとする「ホメオスタシス」がある。それは微生物も人間でも同じ。意識や感情の順番も自分の中での理解とは違っていて、知的な刺激となった。 人間は高度な生き物なのだが、プランクトンとつながっていると思うと何だか不思議な感覚になる...
難解だが面白かった。生物は生まれながらに内部を一定に保とうとする「ホメオスタシス」がある。それは微生物も人間でも同じ。意識や感情の順番も自分の中での理解とは違っていて、知的な刺激となった。 人間は高度な生き物なのだが、プランクトンとつながっていると思うと何だか不思議な感覚になる。腸が第2の脳と言われるのは合理的なのだ。 学びとして、自らの感情と意識と腸の働きは大事に生きていきたい。
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神経科学が専門 本書では細胞生物学から脳科学、文化、社会に至るまでを扱う ■第二 文化的な心の構築 5章 心の起源 人間の心の誕生には神経系と身体の連携が必要であること、また、心は独立した生物ではなく、社会的環境の一部をなす生物に生じたことを念頭に置く必要がある。 p91...
神経科学が専門 本書では細胞生物学から脳科学、文化、社会に至るまでを扱う ■第二 文化的な心の構築 5章 心の起源 人間の心の誕生には神経系と身体の連携が必要であること、また、心は独立した生物ではなく、社会的環境の一部をなす生物に生じたことを念頭に置く必要がある。 p91 感情と主観性は太古の時代から存在する能力であり、その出現は、脊椎動物や、まして人間が備える高度な大脳皮質には依存していなかった。
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