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白い孤影 ヨコハマメリー ちくま文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2018/12/11 |
JAN | 9784480435538 |
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白い孤影 ヨコハマメリー
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白い孤影 ヨコハマメリー
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商品レビュー
3.6
12件のお客様レビュー
著者曰く「バスに乗り遅れた人」。ギリギリのところで本人や近親は亡くなり直接取材も、本人が最期を過ごした場所も取り壊され……けれど、長い時間をかけて周辺を丁寧に掘り下げ、核心に迫らなかったこその良さが溢れた本のように感じた。 開国の地であり、長らく米軍基地であった横浜の「名物」高...
著者曰く「バスに乗り遅れた人」。ギリギリのところで本人や近親は亡くなり直接取材も、本人が最期を過ごした場所も取り壊され……けれど、長い時間をかけて周辺を丁寧に掘り下げ、核心に迫らなかったこその良さが溢れた本のように感じた。 開国の地であり、長らく米軍基地であった横浜の「名物」高齢の白塗り街娼・通称「ヨコハマメリー」を通じて丁寧に描かれるのは、横浜の歴史であり、 この本の以前に執筆された『消えた横浜娼婦たち』の後半「ヨコハマメリー」部分に大きく加筆、再構成した一冊で内容としては圧倒的にこちらが濃い。ただし本書ではさらっとしか触れられていない「メリケンお浜」の生涯など『消えた〜』にしかない面白い部分もあるので興味のある方は両方読んでみると良いかと。
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メリーさんを見掛けたことがある。横浜伊勢崎町だったか? 当時はまだ若く、世の中の暗い部分を忌まわしく思っていた時分だったためか、彼女を正視する事が出来なかったのだが、いや、だが、ではなく、だからこそ自分の中に彼女の姿が瞬間的に刻みつけられた。 結局この本においてメリーさんとは...
メリーさんを見掛けたことがある。横浜伊勢崎町だったか? 当時はまだ若く、世の中の暗い部分を忌まわしく思っていた時分だったためか、彼女を正視する事が出来なかったのだが、いや、だが、ではなく、だからこそ自分の中に彼女の姿が瞬間的に刻みつけられた。 結局この本においてメリーさんとは誰で、メリーさんをメリーさんとならしめている理由については、状況証拠からの推測にしか過ぎない。 メリーさんは既に亡くなっているので、もう確かめる術はないのだが、日本の地方都市においても外国名の職業婦人の話が残っていることからも、当時の日本において必ずしも全く特殊とは言い切れない生き方であったのだろうか…たとえ同じ見た目・行為であっても、その主体者の年齢によって周りの見た目や評価が変わってくる訳だが、そこに気付く事なく、昔の成功体験から抜け出せずにいただけなのか…などなど、疑問は尽きないのだが、未だに33年前の蒸し暑い夏の日を鮮明に思い出す……
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白塗りの老女ヨコハマメリーさんが街角に立っているといううわさは聞いたことがあった。 彼女を題材とした映画が再上演するということで、本を読んでみようと思い、なぜか映画監督ではないほうの方の本を手に取る。 ヨコハマメリーはなぜ伝説となったのだろうか。 この本は実際のヨコ...
白塗りの老女ヨコハマメリーさんが街角に立っているといううわさは聞いたことがあった。 彼女を題材とした映画が再上演するということで、本を読んでみようと思い、なぜか映画監督ではないほうの方の本を手に取る。 ヨコハマメリーはなぜ伝説となったのだろうか。 この本は実際のヨコハマメリーがどういう人であったかというより、ヨコハマメリーについて語る人たちが、彼女に何を投影したかを見つめることに重きを置いているように思う。 その人にとっては嘘でも何でもないけれど、語り手の何かを刺激し、ついそこに加わってしまうもの……という著者の考察がとても興味深く面白い。 ヨコハマメリーに統合されたたくさんの女性たちのエピソードは、伝説を作り上げていく過程を追うようである。
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