この世にたやすい仕事はない 新潮文庫

津村記久子(著者)

• 販売会社／発売会社: 新潮社
• 発売年月日: 2018/11/28
• JAN: 9784101201429

商品レビュー

2023/01/04

内容が現実感がない

[ゆう]

色々な仕事を主人公が体験する話。仕事に現実味がなく登場人物も存在感がない。そのため、全体として重さも軽さもなく薄い内容。

2024/05/22

ストレスで前職を辞めた女性が、職安に勧められるまま、期間限定のちょっとおかしな仕事を次々と経験していくお話。
「みはりのしごと」「おかきの袋のしごと」「大きな森の小屋での簡単なしごと」など、本当にこんな仕事あるの？と思うようなニッチな職業ばかりで、クスクス笑いながら読んだ。
主人公の女性の、クールだけれど熱くなってしまう性格や、世の中を諦めたような、でも希望を捨ててはいないような生き方が、じわじわと胸にくる。
味わうほどに、病みつきになるような小説だった。

2024/05/20

目次を見て、どんな仕事があるのだろうとワクワク。
1つ目は、ある人を監視するというシークレットなお仕事。
でも、主人公の私は淡々と仕事しててつまらなそう。
抑揚がなくてタイクツ…とのろのろ読み始めました。

だけど、読み進める内に「私」がだいぶ仕事にハマっていることに気がつきます笑。
二つ目、三つ目と仕事を転々としていく中で、彼女が影響されやすく、周りの人の悩みも真剣に考えてしまう真面目な人だと分かりました。
淡白で物静かにみえる人(私の勝手な主人公のイメージ。)でも、中身は感情動きまくりなんだなと思ったりして。時々、感情が爆発して大胆な行動する「私」に魅了され、気付いたら読み進めていました。

最後のほうで主人公の前のお仕事が明かされます。
本の帯にもある、「どの人にも信じた仕事から逃げ出しなくなって、道からずり落ちてしまうことがあるかもしれない」
主人公が前職を一生懸命頑張っていて、仕事も、周りの人達も、環境も好きで大切にしてたのだろうなと分かりました。
やりがいを持って仕事していても、持続するのは難しい。
真面目だから余計に苦しかったんだろうな。

どの仕事もひとりで黙々と出来て、面白そうだと思いました。何よりも、マニアックな仕事を探してくる職安の正門さんのことが気になる。