Society 5.0 人間中心の超スマート社会

日立東大ラボ(著者)

• 販売会社／発売会社: 日本経済新聞出版社
• 発売年月日: 2018/10/26
• JAN: 9784532357887

商品レビュー

2024/02/20

2024.02.20
スマートシティの入門書として読了。

まずもって、Society5.0は日本独自の概念である。科学技術が牽引する次の時代の社会像である。
本書はこの概念を概要から作り上げるための課題、他の概念との差異などを丁寧に説明している。

以下、勉強になったこと
・スマートシティはスマートグリッドやスマートハウスなど、エネルギー系の設備技術先行の概念として国内で登場してきた。一方、Society5.0はバルセロナのようなデータを用いた市民主導のまちづくりも含む形で、地域で地域課題を解決して持続的な暮らしをしていくことにある。
・ハビタットイノベーションの方程式では、QOLを高めることが大切。つまり、科学技術牽引ではあるが、あくまで人間中心の社会を目指すことが大事。
・個人情報の扱いが課題になる。暗号化技術で対応。
・貨幣社会から非貨幣社会へ。ネット検索やラインなど、無料で行われるが使用価値は高い行為が増えている。一見するとGDPが下がっているため社会が貧しくなったと思われてしまうが、このように非貨幣社会化により、GDPに反映されない価値が増えてきている。非貨幣化は、所有からシェアへの転換も影響してる。
・空海のように、距離を置く知見ではなく、関与する知見を通して人間となることが求められる。
・繰り返し、あくまで「人間中心」社会を目指す。人の幸福を考える。

2023/01/15

コンセプトや思想は感じることができました。

一方、自らチャレンジしてみようというところまでいくには、具体的事例がもっと欲しいのと、IoTやICTを学ばなければ感じました。

まだまだ学びが必要ですねw

2022/07/28

生産年齢人口のすそ野を広げたり、終の棲家にできるだけ長く住み続けられるような社会をスマートな技術で実現する概念図は頭の整理に良い資料でした。
昨今、国土交通省も取り上げているスマートプランニングのようなパーソントリップ調査だけによらないデータ駆動型プランニングは、そろそろ様々な自治体で実装のフェーズに入ってきそうです。