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語り継ぐこの国のかたち
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 大和書房 |
発売年月日 | 2018/10/01 |
JAN | 9784479393146 |
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商品レビュー
4.7
9件のお客様レビュー
半藤氏の書籍から読みやすそうなものをとチョイスしました。が、やはり歴年の編集者であり、作家である著者の話に引っ張り込まれました。これからの日本を考えた優れた書であると思います。
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半藤さんは1930年〈昭和5年〉5月21日 生まれで、 2021年〈令和3年〉1月12日に亡くなられている。 江戸時代の終わりから現代まで、日本で起きた戦争で、何が誤りだったのかを、平和主義者の半藤さんの眼で説いていく。 特に日露戦争から太平洋戦争までの流れの中で、日本軍の誰が...
半藤さんは1930年〈昭和5年〉5月21日 生まれで、 2021年〈令和3年〉1月12日に亡くなられている。 江戸時代の終わりから現代まで、日本で起きた戦争で、何が誤りだったのかを、平和主義者の半藤さんの眼で説いていく。 特に日露戦争から太平洋戦争までの流れの中で、日本軍の誰がどういう行動をしていたかは非常に参考になった。 太平洋戦争では、特に帝国陸軍の司令官や参謀の暴走が、結果的に300万人以上の人の命と、とてつもない財産を奪うことになる。陸海軍人の死者は約240万人だったが、7割は広義の餓死で、食糧の補給がされず島々に見捨てられた無念の死だと言う。 昭和53年 靖国神社にA級戦犯が合祀され、これによって政治的な施設となる。その為天皇陛下は参拝には行っていない。 第二部の「この国の未来に伝えたいこと」では、半藤さんが思う「歴史から学ぶ」ことが語られていると思う。 必要なのは、より長期的な観点での日本の明日をどうしたらいいかを踏まえた、より大きな社会構想だと言われる。 特定秘密保護法の成立等、戦前を思い出させるような流れを感じさせる中、我々が出来ることは、歴史から学び平和を考え、共感できる政治家を選ぶこと。また誤った方向に進みそうな場合は、きちんと声をあげることなんだろうな。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
日本の過去に起こった戦争。 それをただ単に 過去の事象として見ていくのではなく それらを きちんと教訓としていくべきであると 著者は語っている。 戦争中は 戦果が悪いのにも関わらず 不都合な事実は上に伝えない。 他国の武器の向上を知りつつも 改善しなかった。 敵が自動式銃を使っていたのに 日本は旧式の銃だった。 それは 三八式銃の玉が沢山作ってしまっていたから。 (そんな理由で?!) 戦車など 敵は厚い鉄板だけど日本はぺらぺら。 当時の偉い人達は そういう他国の情報など 知らなかったというのではなく 知っていたのに 無視して今までの事に固辞していった。 更に 底知れぬ 無責任さ。 精神論で勝てるだろうと 思っていた上層部。 そして計画が失敗しても 責任を取らされず 忘れたころに また 参謀に戻るという状況。 こういうのを読んでいくと 今と変わらないじゃないですか。。 本書の中に ジャーナリストの 石橋湛山(いしばしたんざん)さんの事が書かれていました。私は知らない人でしたけど 東洋経済新報社の方で 正しい事をキチンという 凄い人だったようです。 昭和の前の 大正10年ころに書いた論文では 植民地を手放そうというものだったそうです。もし日本がそういう事をすれば ヨーロッパ諸国は驚くだろうし 弱小国は喜ぶ事だったし 自由主義国家 日本という 立場が確立できたでしょう。 日清戦争後 皆がもろ手をあげて 喜んでいた時に こういう風に将来を見据えた事を言えた人は 凄いですね。 現在にもいて欲しい人ですね。 作家の小泉信三さんの事も書かれていました。 この方も私は知りませんでしたが 凄い人のようですね。 フェアプレーについて 公明正大に勝つために全力を尽くし 勝った時には奢らず負けた時は粛々と負ける。そういう事を 若い人に伝えていた人だったようです。 著者が ボート選手だったから 特に伝えたのかもしれませんが。 最後に この本のタイトルである 語り継ぐこの国のかたちについて 司馬遼太郎さんの言葉などを混ぜて書かれていました。 戦争が始まったのは 憲法の解釈を変えて軍が突っ走ってしまった。 そして今この日本も危ない方向へ進んでいるのではと お二人は憂いています。 昔ながらの良い日本にと。。。 美しい日本の風景をもうこれ以上壊さない。 トトロの時代を懐かしく思うだけではなく 自然を大切にして 家族を大切にしていた あの時代に・・・・ 半藤さんのような方が どんどん 亡くなってしまって 私たちは 誰の背中を見て行けばよいのでしょうか? 将来 こういう書籍が読めなくなうような 世の中にならない事を願います。
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