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政治学者が実践する流されない読書
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 育鵬社/扶桑社 |
発売年月日 | 2018/09/21 |
JAN | 9784594080327 |
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政治学者が実践する流されない読書
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商品レビュー
3.2
5件のお客様レビュー
他人の愛読書を知るのは、その人の人生の片鱗が覗えるようでゾクゾクする。 さて、本書の評判をきいて今回読んでみました。 うなづける箇所も多くあったのですが、1つ気になったのは、ヒトラーが読書家だったという話題(P68)で、独善的な読み方だとこの読書法を一刀両断していますが、自分に都...
他人の愛読書を知るのは、その人の人生の片鱗が覗えるようでゾクゾクする。 さて、本書の評判をきいて今回読んでみました。 うなづける箇所も多くあったのですが、1つ気になったのは、ヒトラーが読書家だったという話題(P68)で、独善的な読み方だとこの読書法を一刀両断していますが、自分に都合のいい(興味のある)部分だけを抜き出して読むという行為は、特に専門書を読むときには有効だと思います。 例えば、ゴルフ本で推奨されるスイング理論は何通りもあり、自分の体型やマネしやすい理論を取捨選択するというのも賢いやり方であるように、いいとこどり読書は否定されるべきものではありません。 ヒトラーの間違いは、そもそもの目標設定にあったわけで、これは誰しもが犯しうる大前提の問題であって、単なる読書理論の中で論じるべき話題ではありません。 また、安岡正篤「論語に学ぶ」では、「民は之をよらしむべし。之を知らしむべからず」という解釈は「指導者が民に理解してもらうのはむつかしい」という意味だという点や、孔子が政治の本質は何かと聞かれ、「兵(安全保障)、食(経済)、信」とこたえ、中でも最後に残すべきものは「信」だと断言する件(P179)は、安倍政権に読んで聞かせたい内容ですね。 ソクラテスの言葉もかみしめたい。「一番大切なことは単に生きることではなく、善く生きることである」(P209) 哲学者ホッファーの大衆運動の病理についての言葉も深い。「恋をしているときは、人は普通同盟者などを求めない。同じ相手に恋をしている相手を恋敵と呼ぶ。しかし、恋や愛ではなく憎悪を感じているときには、人はいつでも同盟者を求めるものである」(P245)カルト宗教は入信者に対して家族(愛の共同体)を敵視するよう指導されているのも同じ理屈から。 さらにホッファーの言葉は続く。「空っぽの頭は実際にはカラではない。ゴミでいっぱいになっているのだ。空っぽの頭に何かを詰め込むのがむつかしいのは、このためである」(P249) 最後は、パスカルの言葉。「人は正しいものを強くすることができなかったので、強いものを正しいとしたのである」(P254) 人生は短し、そのためには好きな先人のすすめる本をまず読んでみるという方法論は最強です。
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政治学者が実践する流されない読書 著作者:岩田温 読書とは「人として良き方向に向かわせる」可能性がある。教養については、思想的軸として、それは読書でつくられる「自分らしくあるために」「自分らしく生きるために」 タイムライン https://booklog.jp/timeline/...
政治学者が実践する流されない読書 著作者:岩田温 読書とは「人として良き方向に向かわせる」可能性がある。教養については、思想的軸として、それは読書でつくられる「自分らしくあるために」「自分らしく生きるために」 タイムライン https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698
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借りたもの。 前半は読書をする醍醐味について。 半ばで中庸な読書方法について。 後半は本を足掛かりにした、人生哲学について。 政治学者の読書術とあったので、政治をより深く知るための、世界情勢を理解するためのおすすめ本や読み方を伝授するものかと思ったら、違った。(その辺りは池上彰...
借りたもの。 前半は読書をする醍醐味について。 半ばで中庸な読書方法について。 後半は本を足掛かりにした、人生哲学について。 政治学者の読書術とあったので、政治をより深く知るための、世界情勢を理解するためのおすすめ本や読み方を伝授するものかと思ったら、違った。(その辺りは池上彰氏がわかりやすくまとめているから、いいのだろう) この本に関して特筆すべきは、「よくない読書法」を明言していることだろう。 自身の考えに固執する、補強するための読書を否定する。 政治の世界にかかわらず、一つの思想(イデオロギー)に固執することは排他的になり、異なる意見を‘悪’と見なす。その姿勢、その悪意を赦すわけにはいかない。 その例として、著者はヒトラーの読書法を例に挙げている。ヒトラーは自身の思想(世界観)を補強するために、選民思想や反ユダヤの本を熟読していたという。 著者は思想が偏向すること――カルト的思想となること――を徹底的に憎悪し、警鐘を鳴らす。 本を読む際にも反対意見を受け入れ、本を読む時は鵜呑みにせず、自分の意見を持つことが必要である、と。 ……そのためにもたくさん本は読まないといけないと思った。 著者の読書量、特にジャンルの多さには驚かされる。 関心を持った書籍は全集なども含めて購入していた模様。(図書館で借りるじゃないんだ……) 「本を鵜呑みにしてはいけない」という点からひと言… 死刑確定したソクラテスを逃がそうとするクリトンとの対話『クリトン』の紹介で、クリトンの説得を著者は「奇妙」と言う。しかし、藤村シシン『古代ギリシャのリアル』( https://booklog.jp/item/1/4408133620 )から鑑みるに、当時の価値観からして金持ちが友人のためにお金を使わないことは醜聞が悪くなったのでは?と思う次第。 パスカル『パンセ』からの引用は強烈だった。 ‘人は正しいものを強くすることができなかったので、強いものを正しいとしたのである。’ 真理だと思った。 読みたい本が増えた。
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