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偽りの薬 降圧剤ディオバン 臨床試験疑惑を追う 新潮文庫
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偽りの薬 降圧剤ディオバン 臨床試験疑惑を追う 新潮文庫

河内敏康(著者), 八田浩輔(著者)

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偽りの薬 降圧剤ディオバン 臨床試験疑惑を追う 新潮文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 新潮社
発売年月日 2018/08/29
JAN 9784101216065

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商品レビュー

4.5

2件のお客様レビュー

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2020/12/31
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※このレビューにはネタバレを含みます

ノバルティスファーマの降圧剤ディオバンの臨床データ改竄を暴く本書。大学病院で行われた市販後臨床試験において、ノバ社の社員がディオバンに本来の薬効以外の効果もあったかのように見せかけるため、データを捏造したケースが新聞記者の視点から克明に記録されている。 市販後臨床試験の対価として、治験を行う大学病院に製薬会社から流れる莫大な資金、大学病院と製薬会社の癒着、患者不在・利益最優先の大学教授と製薬会社社員の姿勢などなど、いわゆる医療業界の闇と悪がこれでもかと出てくる。昭和の時代ならまだしも、この事件の発端(この本の1章冒頭)は2012年4月。現代にあって今なお、こんな企業倫理で策を弄していた製薬企業と、それに加担することで患者を無視して利権を貪っていた医師(と大学病院)があったのか、ということに驚愕する。 自分が製薬業界から離れたのが2006年で、それ以降、製薬企業の動静はあまり見てこなかったが、もし当時、自分がノバ社のMRかなんかやっててこの騒動に出くわしていたら、会社のやり口に絶望し、業界を去っていただろう。実際、そんな理由でノバ社を辞めた社員は当時、けっこういたのではなかろうか。 本書の終盤、文庫版あとがきで疑惑の渦中にあったノバ社社員の裁判の判決について触れられている。データ改竄は認められたものの、その改竄データが掲載された学術論文が「広告」にはあたらず、顧客誘引性が無いというただ一点の理由だけで、被告は無罪になっている。 被告とノバ社、ノバ社に癒着していた医師の罪と、改竄されたデータで出た効果を信じて薬を服用していた数十万の患者への被害を思うと、この判決は控えめに言って「バカなんじゃないの」という感じなのだが、医療業界に詳しくない司法の人間が裁くとなると、この程度が限界なのかもしれない。 この判決が出てから2年以上、そもそもの疑惑の発端からは8年半以上が経っている。その間、医療業界は恐らく各種の規制の厳格化や制度の見直しを進めてきているのだろう。まだまだこの業界で愚直に頑張っている友人が多い身としては、こうした闇の教訓を活かして患者第一の業界に変容していってくれることを切に願う。

Posted by ブクログ

2018/10/06

昔服用していた薬で、前触れなく種類が変わったので少し不思議に思ったのを覚えやすい名前だったので記憶にある。文庫の発売時期ともなると話題に新鮮味が薄くなるのは否めない。記者の人たちは専門知識が必要で、特に防御のかたい医者関係は苦労が多い。2018.10.6

Posted by ブクログ

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