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ケンブリッジ・サーカス 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2018/07/28 |
JAN | 9784101279329 |
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ケンブリッジ・サーカス
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商品レビュー
3.8
8件のお客様レビュー
六郷に生まれ育った方だったんだなあ。単なるエッセイにとどまらず、あることないこと妄想想像あれこれ、レアで興味深い本。
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ワタシが敬愛する柴田元幸のエッセイ…と言いたいところだけれど、この本には旅日記もあり、対談もあり、私小説もあり、もはやエッセイの域をはるかに超えている。なぜこんな形式になったかと言うと、「旅に出ることや誰かと会話することを通じて、過去の自分自身と出会う」というアプローチで書かれた...
ワタシが敬愛する柴田元幸のエッセイ…と言いたいところだけれど、この本には旅日記もあり、対談もあり、私小説もあり、もはやエッセイの域をはるかに超えている。なぜこんな形式になったかと言うと、「旅に出ることや誰かと会話することを通じて、過去の自分自身と出会う」というアプローチで書かれたから。はたしてその試みは、大成功!単なるエッセイではない、柴田ファンとしては大満足の一冊となった。 なぜここまでこの翻訳家に傾倒するのか、実はあまり意識したことはなかったのだけれど、本書を読んでその理由が少し分かった。そのキーワードは「妄想」。本書の第4章と第7章にある「妄想間奏曲」は、私小説と妄想のごった煮、いや、大半が妄想なのかもしれない。この止まらない妄想に共感と親近感を覚える自分にはたと気づき、そう言えば以前より妄想している時間が長い自分にはたと気づき、そうか、妄想患者同士が引き合ったのか、と腑に落ちた。 柴田ファン、止められません。
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柴田さんは読んでも読んでも訳書があるし、ほかの作家や翻訳家のことも知りたいということで最近は敬遠していたが、やはり面白いし学ぶことがたくさんある。 幼いころの街並みにいまの自分が立ち、街角を曲がると過去と接続している。その仕方が電気をカチリとつけるよりもっと簡単で、過去と現在と...
柴田さんは読んでも読んでも訳書があるし、ほかの作家や翻訳家のことも知りたいということで最近は敬遠していたが、やはり面白いし学ぶことがたくさんある。 幼いころの街並みにいまの自分が立ち、街角を曲がると過去と接続している。その仕方が電気をカチリとつけるよりもっと簡単で、過去と現在と妄想が実に滑らかに行き来しあっているので、ああ、ポール・オースターやスティーヴン・ミルハウザーと同期しているなと感心したが、彼らは果たして本当にいるのか?と小川洋子さんが巻末で書いていることと同じことを思ったりした。
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