100歳の美しい脳 普及版 アルツハイマー病解明に手を差しのべた修道女たち

デヴィッド・スノウドン(著者), 藤井留美(訳者)

• 販売会社／発売会社: ディーエイチシー
• 発売年月日: 2018/07/25
• JAN: 9784887246140

商品レビュー

2021/12/02

ごく科学的な研究な本なのだが、シスターたちの生活や人生観なども興味深く知ることができる。
脳を使うのにポジティブな感情が良い効果をおよぼすというのは面白い。メンタルヘルスが物理的にも人体に影響があるということだ。
何もかも解明されたわけではないけれど、丁寧で緻密な人間本位な研究の姿勢にも感心させられる。思うことの多い読みがいのある本。

2020/03/01

ケンタッキー大学の神経学者が著者。
ノートルダム教育修道女会のシスターたちを対象をした「ナン・スタディ」というアルツハイマー病研究の過程のシスターたちとのやりとりを抜粋して書かれた内容...のよう。

修道女会ということから若いころの個人のデータも揃っており年老いた今から逆に追跡調査できるという意味で貴重なデータということらしい、さらにシスターたちは死後、献脳することが義務となっている。

そのシスターたちの一人一人の会話のやり取り、健康状態や病状のことなどか個人名を出して明らかにしている。

この研究は現在も継続中とあり、この取り組みに賛同し献脳されたシスターや研究者に敬意を払いたいと思う次第...。

子供の頃に語彙力を増やす。
歳を取っても運動を続ける。（脳に血流を送る）
脳卒中と心臓病を避ける工夫
そしてボジティブ
高齢になってもさらに未来への希望、健康で生きたいと欲求
があること。

へ〜っ、と思ったのはアルツハイマー病は九十五歳を過ぎると攻撃力が格段に落ちると書かれていた。
つまり自分の身体能力、脳の衰えをそれまでなんとか維持することができれば、その状態で人生を全うすることができるということなのだろうか？

そして気になること...
痴呆とアルツハイマー病の違い、さらに軽度認知症の違い...