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羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季 ハヤカワ文庫NF
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羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季 ハヤカワ文庫NF

ジェイムズ・リーバンクス(著者), 濱野大道(訳者)

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羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季 ハヤカワ文庫NF

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 早川書房
発売年月日 2018/07/20
JAN 9784150505288

羊飼いの暮らし イギリス湖水地方の四季

¥220

商品レビュー

4.3

15件のお客様レビュー

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2024/03/30

 都会で暮らす人が雄大な自然に憧れる感覚について、実際にそこで住む人の感覚だと、すべて間違っている、というところから話が始まる。本を読むことが怠惰といわれる世界に生きる、そんな人の羊飼いとしての四季の生活が描かれている本。  そんな中で、あるきっかけでロンドンの大学に通うことにな...

 都会で暮らす人が雄大な自然に憧れる感覚について、実際にそこで住む人の感覚だと、すべて間違っている、というところから話が始まる。本を読むことが怠惰といわれる世界に生きる、そんな人の羊飼いとしての四季の生活が描かれている本。  そんな中で、あるきっかけでロンドンの大学に通うことになって、都会の生活を知っていき、なぜ国立公園を求めるのかを自分の経験ではっきり理解して相対的に見ることができる様子も興味深かった。また、四季折々の羊飼いとしての楽しさ・困難さが丁寧に描かれていてとてもおもしろかった。 ==== “湖水地方のような土地の風景は、そんな名もない人間たちの努力によって形作られ、護られてきた。だからこそ、学校で"金持ちの死んだ白人"バージョンの湖水地方史があると知ったとき、私は衝撃を受けた。ここにあるのは謙虚で勤勉な人々の風景であり、この土地の真の歴史は名もない人間の歴史であるべきなのだから。(p.30)” ”ロンドンに知り合いはひとりもいなかったし、この街を訪れたいと思ったこともなかった。ここでの生活は理想とはかけ離れたものだったけれど、職務経験のためだとあきらめるしかなかった。まるで、神様が私に教えてくれているかのようだったー都会の住人たちがいかに過酷な生活を送り、私が田舎に何を置き忘れてきたか……。そのときになってはじめて、湖水地方のような場所に逃避したい人の気持ち、国立公園の存在意義を理解できたような気がした。ロンドンのような都会の住人たちには、街を飛び出したい理由があった。彼らには、髪をたなびかせる風、顔に照りつける日光を感じることができる場所が必要だった。(p.246) “雪。羊飼いは大雪と吹雪を恐れ嫌う。雪は家畜の命を奪い、羊の体をすっぽりと埋めてしまう。雪が草を覆い隠すと、羊には人間の手助けがさらに必要になる。雪玉、雪だるま、そり遊び・・・雪が降ると誰しも喜ぶものだが、ファーマーにとっては苦痛以外の何物でもない。雪は脅威だ。少しの雪ならそれほど害はない。干し草を与えれば、羊はなんなく寒さに耐えることができる。しかし風と大雪の組み合わせは致命的で、羊はおろか人間の命も危険にさらされることになる。雪が融けたあと、石垣の脇に横たわる雌羊の死体を見たことがあるなら、あるいは産まれた直後の子羊がその場で死んでいる姿を見たことがあるなら、もう雪を無邪気に愛することはできなくなるはずだ。”

Posted by ブクログ

2024/03/08

最初は正直なところそこまで期待していなくて、この本の世界に入り込めるか不安だったけどそんなのは完全な杞憂だった。 イギリスの湖水地方について何の知識もなく、なんとなく自然豊かで美しいところくらいのイメージだったから初めて知ることばかりで楽しかった。 かといって田舎の羊飼いとしての...

最初は正直なところそこまで期待していなくて、この本の世界に入り込めるか不安だったけどそんなのは完全な杞憂だった。 イギリスの湖水地方について何の知識もなく、なんとなく自然豊かで美しいところくらいのイメージだったから初めて知ることばかりで楽しかった。 かといって田舎の羊飼いとしての暮らしを無条件に褒め称えて都会を貶すようなものでは一切なく、羊飼いたちの暮らしの良いところや綺麗な部分と同じくらい過酷なところや時には都市部に住む畜産業に馴染みのない人からしたら残酷だと感じそうなところも包み隠さずリアルに書かれている。 これはこの地に生まれて羊飼いの一家として育ちながらもオックスフォード大学に進学し都会での生活も経験した筆者にしか書けない本だと思う。 湖水地方の羊飼いたちの生活や産業を知ることができるだけでなく、単純に読み物としても面白い。 美しい風景や澄み切って冷たい空気、そこに住む羊飼いたちの声までも感じられそうな綺麗な文章だった。 作中で語られる羊飼いたちの仕事は全てが理論的ではなく、むしろ感情とか伝統とかそういうわかりやすい根拠のない描写も多かった(実際に彼らのやり方がその地で羊飼いをするなら1番効率的なのかもしれないが、その理由がいちいち書かれているわけではないということ)。 それが教科書みたいな作品ではなく、人間のリアルな感情が伝わってくるあたたかみのある雰囲気につながっているのかな。

Posted by ブクログ

2024/02/26

なんでこの本を選んだのか全然分からないんだけど笑 羊への愛が深いな。読み手の私まで、羊の事が気になって仕方なかった。 湖水地方の季節の移り変わり、各季節の美や苦、それが羊、羊飼いへ与える影響、わたしが生きている世界とは全く違う暮らしを見れた。 この本選んで良かったな。

Posted by ブクログ

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