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ぼくの兄の場合 エクス・リブリス
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ぼくの兄の場合 エクス・リブリス

ウーヴェ・ティム(著者), 松永美穂(訳者)

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ぼくの兄の場合 エクス・リブリス

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 白水社
発売年月日 2018/07/14
JAN 9784560090565

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2022/09/04

「沈黙」する罪。無知、知ろうとしないこと、考えることなく服従すること、保身のため、出世のため、流れに逆らわないこと… 戦争っていじめの構造と変わらないんじゃないかと思った。「一人一人が出世を拒否していれば」「ノーと言えば」起こらなかった悲劇。「自分は知らなかった」「命令に従っただ...

「沈黙」する罪。無知、知ろうとしないこと、考えることなく服従すること、保身のため、出世のため、流れに逆らわないこと… 戦争っていじめの構造と変わらないんじゃないかと思った。「一人一人が出世を拒否していれば」「ノーと言えば」起こらなかった悲劇。「自分は知らなかった」「命令に従っただけ」。大義に身を捧げるという美学。殺すこと、死ぬことが勇気とされること。 「自分が自分でいるためにノーという」ことこそ勇気であり、それは死ぬよりも勇気がいることかもしれないと考えさせられた。

Posted by ブクログ

2019/06/29

16歳も年上で、19歳で戦死した兄は遺された家族に大きな影を落とした。 兄が残した数少ない戦地からの手紙と日記を繰り返し読み、当時の時代を理解しようとする著者。 ユダヤ人虐殺のことは「知らなかった」といい通す大人たち(父も含めて)。 理想の跡継ぎだった兄を亡くしてから、少しずつ崩...

16歳も年上で、19歳で戦死した兄は遺された家族に大きな影を落とした。 兄が残した数少ない戦地からの手紙と日記を繰り返し読み、当時の時代を理解しようとする著者。 ユダヤ人虐殺のことは「知らなかった」といい通す大人たち(父も含めて)。 理想の跡継ぎだった兄を亡くしてから、少しずつ崩れていく父、その父に愛されなかったことでやはり後年にバランスをうしなう姉。 戦争とは、小さな病のタネが体内で次第に大きくなり身動きできぬほど蝕むように、ひとりひとりの人生の内部深くに浸透していく。 訳者は本書の和訳を出してくれるところを見つけるまで長年かかったというが、諦めずにいてくれたこと、出版してくれた白水社には感謝したい。

Posted by ブクログ

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