ゆら心霊相談所(5) あの世から花束を 中公文庫

九条菜月(著者)

• 販売会社／発売会社: 中央公論新社
• 発売年月日: 2018/06/22
• JAN: 9784122065949

商品レビュー

2021/04/25

「あの世から花束を」
どうしても告げたい事。
自分との関係が分からないまま付き纏われる事ほど怖い事はないだろうが、少なくとも関わりがあった事を知ったうえで憑かれる方が辛い想いをするのかもしれないな。
霊体でも出来る事なら手助けは簡単だが、実態が無いと困る様な事を叶えるのは中々大変そうだよな。

「水音がついてくる」
付き纏う者の正体とは。
関連付ける出来事が過去にあったからこそ勘違いしてしまったのだろうが、まさか全く関係の無い事故物件が絡んだ見知らぬ相手だなんて誰も予想しなかっただろうな。
信じるかは個人の勝手だが、相談もなしに過去に実際に問題のあった家に住むのはどうなんだろうか。

「絵のなかで舞う桜」
少しずつ成長する絵画。
描いた者の想いも多少は影響しているのかもしれないが、伐採したと同時に散ってしまった状況を見ると本体に宿っていた想いの方が強かったのかもしれないな。
かすかに感じた霊の気配は自身が精霊となったのか、それとも何か憑いているものがいたのだろうか。

2018/06/22

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