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合邦の密室
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 原書房 |
発売年月日 | 2018/06/21 |
JAN | 9784562055807 |
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合邦の密室
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商品レビュー
3.3
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第9回島田荘司選ばらのまち福山ミステリー文学新人賞準優秀作。「わたしは母に毒を飲まされた」という不可解なノート、そして生首と崩れた顔……。すべてあの日の三味線から始まっていた。新鋭による和テイスト満載の本格推理。
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初読み作家さん。図書館本。 お母さんは私に毒を飲ませました。 その毒で、私の顔は崩れました。 お父さんを殺したのも、私のお母さんなのです。 上演を放り出して逃げ出した黒子が書いたと思われるノートをきっかけに、44年前「葦船島」で起こった事件の謎が解き明かされるが…。 ...
初読み作家さん。図書館本。 お母さんは私に毒を飲ませました。 その毒で、私の顔は崩れました。 お父さんを殺したのも、私のお母さんなのです。 上演を放り出して逃げ出した黒子が書いたと思われるノートをきっかけに、44年前「葦船島」で起こった事件の謎が解き明かされるが…。 文楽を知っていたらもっと楽しめたかな。
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文楽の世界を舞台にしたミステリー…と書いて良いのか? 母親が父親を殺し、その生首が宙に浮かび母親と共に消えていく。そして子供である自分は母親に毒を盛られ顔を崩された…という、創作とも手記とも分からないノートが文楽の資料の中から見付かる。 その後、ノートに書かれた作者のように顔の...
文楽の世界を舞台にしたミステリー…と書いて良いのか? 母親が父親を殺し、その生首が宙に浮かび母親と共に消えていく。そして子供である自分は母親に毒を盛られ顔を崩された…という、創作とも手記とも分からないノートが文楽の資料の中から見付かる。 その後、ノートに書かれた作者のように顔の半分が爛れた若手人形遣いが失踪。 四十四年振りに文楽が上演されることになった小さな島では顔を隠した巡礼が現れ、準備のために一足先に島に入った文楽のスタッフが転落死する。 四十四年前の文楽公演では凄惨な殺人事件が起きていたのに何故かそのことはひた隠しにされていた。 その公演では舞台直前の怪我で演奏出来なくなった三味線方に代わり、何者かが演奏していた。 等々、次々不気味で奇妙なエピソードが出てくる。 現在起きている人形遣い失踪事件と転落死事件が四十四年前の事件と関わっているだろうことは期待させられるのだが、そこにどんな繋がりがあり、過去の事件にどんな真相があるのかワクワクさせられる。 雰囲気や設定としては横溝正史先生や島田荘司さんっぽいのだが、個人的には探偵役にあまり魅力を感じなくて彼の勿体ぶる物言いにいちいち苛々させられた。 顔を隠した人物や行方知れずの人物が次々出てくるので、彼らの繋がりや誰と誰が同一人物なのかとかを考えながら読んだのだが、半分くらいしか分からなかった。 あと真相についても納得出来た部分と頷けない部分があって、もちろん当事者でないと分からない部分はあるにしてもモヤモヤが残った。 とは言え、現実的とは思えない冒頭の手記や様々な奇怪な現象に一つ一つ解が付いていくところは面白かった。 ただタイトルにもなっている肝心の『密室』についてはすかされっぱなしでガッカリした。『密室』好きとしてはもっと真正面から書いてほしかった。 せっかく文楽の世界を舞台にしているのだから、この世界ならではの感覚というか、常識であったりしきたりであったり、そうしたものをミステリーにももっと取り入れてくれれば良かったのにと思ってしまった。 三浦しをんさんの『仏果を得ず』のような、三味線方と太夫との一筋縄ではない関係を期待したがそういう路線じゃなかった。赤江漠さんみたいな扇情的で耽美な世界をちょっと期待したけどそっちでもなかった。 生き人形の話は興味深かったし、生き人形がそのまま仏像として拝まれているのも面白い話だったが。 三味線方の弦二郎が主人公かと思ったら、途中から探偵役の海神と宿の息子・一平にシフトされて、文楽の世界から離れちゃったし。ちょっと残念。
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