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好きになった人 ちくま文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
| 発売年月日 | 2018/06/07 |
| JAN | 9784480435231 |
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好きになった人
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商品レビュー
4.1
8件のお客様レビュー
硫黄島の栗林中将、もとい閣下の話から島尾ミホ、吉本隆明など著名人の話から 旅先で出会った人、家族のことまで、誠実にユーモアや豊かな感情を込めて書いた名エッセイ。 「好きになった人」というタイトルが秀逸。 これを読んだら、梯さんのことを好きになってしまう。
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梯さんの書く評伝をいいなと思うのは、その書き方が上手いのはもちろんだけど、書かれた人物が魅力的で、梯さんがその人を大好きだから(情熱を感じるから)だと思っていたが、それはそうなのだが、私は梯さんという人がそもそも好きなんじゃないかと思うようになった。だから、無名の人を書いたものも...
梯さんの書く評伝をいいなと思うのは、その書き方が上手いのはもちろんだけど、書かれた人物が魅力的で、梯さんがその人を大好きだから(情熱を感じるから)だと思っていたが、それはそうなのだが、私は梯さんという人がそもそも好きなんじゃないかと思うようになった。だから、無名の人を書いたものもいいんじゃないかと思い、読んでみた。 良かった。 有名な人も出てくるが、本格的な評伝とは違い、ちょっとしたエピソードだが、その人の人柄が伝わる。有名ではない人も、例えば梯さんの家族や、旅先で出会った人たちのも。もちろん書いている梯さん自身のも。 そして、読後感はとてもあたたかく、優しい。 私はある有名文化人の講演で質疑応答の時間に、質問した老人の長くなりそうな話を、その有名文化人がぶった切ったのを見たことがあり、雰囲気を読まない長い話は迷惑だから仕方ないけれど、なんとなく気の毒になったことがあり、もう随分経つのに、この本の森瑤子さんのエピソードで思い出したのだった。森さんの深い優しさ。それは梯さんが書いている、「目の前にいる相手にそのときの自分のすべてを惜しみなく差し出している」(P203)ことと通じる。 目の前に人がいながらスマホいじる人の多さよ。本当に懐の深い人はそんなことしないものだと、これを読んでつくづく思った。 すごくインパクトがあるとか、爆笑できるとか、そういう本ではないけれど、またいつでも読み返したい。そして読み返したらまた同じようにあたたかい気持ちになれるだろう。いいエッセイだった。
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戦時中も含めて、昭和という時代が 立体的に浮かび上がる、好エッセイ。 人物に対する確かな観察と、 控えめなユーモアが良い。
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