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戦場体験者 沈黙の記録 ちくま文庫

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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 筑摩書房 |
発売年月日 | 2018/06/07 |
JAN | 9784480435224 |


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商品レビュー
4.7
4件のお客様レビュー
戦争体験者沈黙の記録 保坂正康 筑摩書房 苦い戦争体験がなければ反戦とか非戦と言う思いに至れないわけではない 間接的な痛みや悲しみによって気付きを得ることもできるし むしろ視野の狭い不安や恐怖を呼び起こす物欲や唯物感が競争心を掻き立て 国防とか侵略に依存させるのだろう 利他性をも...
戦争体験者沈黙の記録 保坂正康 筑摩書房 苦い戦争体験がなければ反戦とか非戦と言う思いに至れないわけではない 間接的な痛みや悲しみによって気付きを得ることもできるし むしろ視野の狭い不安や恐怖を呼び起こす物欲や唯物感が競争心を掻き立て 国防とか侵略に依存させるのだろう 利他性をもたらすのは俯瞰による視野の広さが生み出す切磋琢磨とその相乗効果を知ることで得るものなのだろう
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「戦後の日本社会は、一般兵士がその戦場体験を語ることを許さない暗黙の諒解をつくってきたのである。一般兵士たち、『おまえたちが体験したことは銃後の国民に語ってはならない」という暗黙の強要が、とくに戦友会を通じて行われていたといってもよかった」 「日本軍が中国で行った残虐行為、それら...
「戦後の日本社会は、一般兵士がその戦場体験を語ることを許さない暗黙の諒解をつくってきたのである。一般兵士たち、『おまえたちが体験したことは銃後の国民に語ってはならない」という暗黙の強要が、とくに戦友会を通じて行われていたといってもよかった」 「日本軍が中国で行った残虐行為、それらはなぜヨーロッパ・アメリカの国々の残虐行為と比較され論じられないのか。あるいは日本社会には、「戦時下」であるなら、何を行っても許されるという奇妙な諒解があるともいえるのだろうか。そのようなテーマを、私たちは戦闘体験の記憶と記録を通じて、日本文化の特異性として理解すべきではないだろうかとも思うのだ」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これまで読んだ昭和史書籍の中でも、断トツで頁をめくる手が重かった。学校で教わる「戦争体験」とは主に、銃後の市民が味わった、被害者としての体験だが、ここに刻まれているのは題名通り、武器を手に殺し殺される、<戦場>の体験である。世代的に、もう当事者から話を聞くのがほぼ不可能になっている内容だけに、貴重で価値ある記録だと思った。同時に「こういった記録は、国が総力をあげて残さねばならないのでは?」という憤りにも似た疑問がわいた。何が誇りだ、何が感謝だバカタレが。
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