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韓国の民衆美術 ミンジュン・アート 抵抗の美学と思想
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韓国の民衆美術 ミンジュン・アート 抵抗の美学と思想

古川美佳(著者)

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韓国の民衆美術 ミンジュン・アート 抵抗の美学と思想

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 岩波書店
発売年月日 2018/04/20
JAN 9784000612494

韓国の民衆美術 ミンジュン・アート

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2019/09/04

「慰安婦像」の源流となった韓国「民衆」美術について知りたくて、読む。 政治的背景についてはよくわかったが、美術的側面についてはほとんどわからないままに終わった。

Posted by ブクログ

2018/10/24

表紙は全情浩の版画「解放アリラン」(87)、装丁は横尾忠則。「民衆美術」は日本のポップアートとは似てもに似つかないものである。民衆を楽しませるアートではなく、「韓国の反独裁民主化運動と呼応して生まれた美術運動であり、独裁政権の継続および急速な産業化・社会構造の変化によって顕在化し...

表紙は全情浩の版画「解放アリラン」(87)、装丁は横尾忠則。「民衆美術」は日本のポップアートとは似てもに似つかないものである。民衆を楽しませるアートではなく、「韓国の反独裁民主化運動と呼応して生まれた美術運動であり、独裁政権の継続および急速な産業化・社会構造の変化によって顕在化した政治的抑圧と社会的矛盾を、「歴史の主体は民衆である」という立場から表現しようとしたリアリズム美術である。」(はじめにより)らしい。いっときの日本のプロレタリア美術運動と似ているが、やはりいろいろ違う。何よりも韓国における認知度と広がりが違う。 日本での通称「従軍慰安婦像」、「平和の少女像」(2011金運成・金ソギョン)は、そのひとつの成果だ。その後、少女像は60以上の地域・世界で建立され、100あまりの高校で建立運動があるという。もはや、日本政府やマスコミがいくらひとつの少女像を「否定」しても、万が一居なくなっても、それは燎原の火のように更に広がるだろう。それでも力づくで破壊しようとしている。「愚か」としか言いようがない。例えば、マスコミは一つの少女像を持ち込んで日韓両国でシンポジウムを開いただろうか。少女像を直に観たことのない日本人がほとんどのこの国で、いったい何を論評しようとしているのだろう。 1960年李承晩を退陣に追い込んだ4.19学生革命は朴正熙によるクーデターで潰えて、長い雌伏の秋を迎える。その時にデモや集会の場に現れたのは仮面劇である。私は、​10年ほど前に安東で、旅の途中で仲良くなった韓国青年と共に観光客用の仮面劇を観たことがある​。言葉がわからなくても、性的な仕草が多くの民衆をよく笑わせ、だいたいの筋だけは分かった。牛が勢いよく暴走し、青年は横暴な地主や領主を風刺的に懲らしめているのだと言った。60ー70年代に、権力に抵抗する仮面劇などの民俗文化復興運動やその版画が広まる。そして80年に光州民衆抗争(韓国では光州事件とは言わない)が起こる。洪成潭(ホン・ソンダム)の「五月連作版画」は、そのひとつの成果だ。そこから87年の六月抗争に至るまで、様々な文化運動が繰り広げられ、民衆美術は大いに盛り上がる。例えば87年ソウル市庁前広場だけで100万人集まった李韓烈君の追悼行列の先頭には崔民花「君よ、あけたままの目で」という掛け絵・垂れ幕絵(コルゲ・クリム)が掲げられている。この頃は漫画も強力な民衆美術の一翼を担っていたらしい。 現代の課題でもある論争の一つとして、政治主義か文化主義か、というのがあるらしい。宣伝物を作るのが第一義的な美術の機能だと主張する組織もある。韓国の救いは党派性が無いことだろう。日本はそれがあったので、却って萎んでしまった。 韓国には、コルゲ・クリム以外にも巫女図や旗絵、民画(無名人の絵)、壁画・壁絵(現代いろんな所に観られる。写実に囚われず事物の本質に迫ろうとする大胆な省略や圧縮、何処か無造作だが風情のある朝鮮独自の無技巧の技巧、現代民衆の生と希求を描いた。メキシコ壁画運動の影響もある。代表例ソウル慶熙大学「青年」、光州全南大学「光州民衆抗争図」が復元された)、イギヤ・クリム(絵本)・トゥルマギ・クリム(巻物絵)などがある。 現代日本にある民衆美術は、大久保の高麗博物館にある「望郷」(00年金九漢)。福岡アジア美術館では、日本で唯一多くがコレクションされている。また、韓国民主化にともない、光州ビアンナーレなどで広く民衆美術か世界に広まり、国立現代美術館にも多くが展示されている。 この本は民衆美術を通して、図らずも韓国民主化運動の歴史をも説明している。思うに、良書である。 2018年10月読了

Posted by ブクログ

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