出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと

花田菜々子(著者)

• 販売会社／発売会社: 河出書房新社
• 発売年月日: 2018/04/18
• JAN: 9784309026725

商品レビュー

2024/11/13

刺激的なタイトルから、ライトノベルのような内容かと思いきや、かなり深い内容です。
物語の序盤では、「そりゃ女性が出会い系なんかやったら来るのはそんな人ばっかだろう」みたいなやつが登場しますが、そこからよくあるフェミニズム的な批判に展開するのではなく、世界はこんなにも広いのだということを思い知らせてくれます。
善良な人と出会えて良かった、邪な人に出会ってしまって運が悪かった、などという二分化された世界ではなく、全ての出会いが今の自分を変えていくということ。悪い思い出でも、その後の経験では自分の武器にもなりえるということ。昨今のネットコメントでは軽視されがちな、見知らぬ相手を深く理解しようとする姿勢も、いま一度見直そうという気持ちにさせられます。
何かの決断に悩んでいる時や、何かの選択を後悔している時、勇気をもらえる本だと思います。

2024/11/07

読み始めて、男はやっぱり出会い系＝セッなんだな……と珍獣動物園を眺めている気持ちになった。
だが不思議と中盤を過ぎた頃から花田の本に対する情熱、出合ってほしいという熱意や愛情が伝わってきた。
本が好きだ、この人ならこの本だ、この人は根っから本が好きなのだろう。なかなかに読ませる本だった。

2024/10/24

だいぶ前に読みたいに登録してたのを読んでみた。読みたいと思っても時が経てば別に･･･となる本もあれば、こんなふうにふと読みたくなるものもある。
思い切って行動を起こしてトンネルを抜けるようなお話。初めての人に会いまくるってこんな感じなのかぁ。なるほど。色々な人とのおしゃべりは世界が広がるってのも魅力的だけど、続けても続けなくてもいい関係ってのもいいなと思った。
ぴったりな本をおすすめしてくれるって人がいたら、私も会ってお話したい。