キャンベル生物学 原書11版

池内昌彦(訳者), 伊藤元己(訳者), 箸本春樹(訳者), 道上達男(訳者)

• 販売会社／発売会社: 丸善出版
• 発売年月日: 2018/03/17
• JAN: 9784621302767

商品レビュー

2020/10/13

https://library.shoyaku.ac.jp/opac/volume/148182?current=1&locale=ja&q=9784621302767&target=l&total=1&trans_url=https%3A%2F%2Flibrary.shoyaku.ac.jp%2Fopac%2Fhome%2Fresult%2Fja%3Fq%3D9784621302767%26target%3Dl

2020/02/29

基礎医学勉強の下地として読んでいる（主に｢2 生命の化学的基礎｣以降から重用）。結論からいうと、生物学分野を独学したい者にはぜひ選奨したい一冊。

各章の冒頭には、なぜこれを勉強していくのかの平易で興味をそそられる前置きがあり、かつ｢重要概念｣の提示があるため、学習者は準備と覚悟と知的興奮をもって臨める

つまづきそうな用語や、一読しただけではすっと頭に入りづらい一般化された概念には、簡潔ながら丁寧でわかりやすい図解・図説が付されているし、具体例（自然界やわれわれの身近なもの等の実生活に即した内容）を用いて学習者の理解を支援してくれている。

丁寧に、そして読み飛ばさずしっかりと読み辿ることで、誰一人として置いてきぼりにしない工夫が施されている点も、独学者には嬉しい。ほんとうに理解できているかを逐一問う｢概念のチェック｣、各章のおわりには内容を要約した｢重要概念のまとめ｣と｢理解度テスト｣が設けられており、それらすべてに回答が付されている。読書は、足場を確認しながらキャンベルの壁を登ることができる。

なにより好感が持てるのは、読み進める途上に、学習者の理解や意識を阻害するような仕掛けが一切ないこと。専門書は往々にして書きすぎるきらいがあるが、本書はそれがない。各項は、学習テーマに沿ってストーリーが進んでいき、深掘りがなされていく。テーマに外れるものはさっくりと省かれているにちがいない。だからこそ端的な文章はきわめて読みやすい、しかし学習すべきテーマの本質や深淵（=かゆいところ）には手が届く深度も損なわれていない、しかも具体例で他分野や実生活とのかかわりにも気づかせてくれる。

知的興奮を抱くことができながら、自身の知識も深まっていく。独学者にも、そうでない方にとっても、およそ快い読書体験になるはずだ。

2019/02/26

放送大学で生物学を学び始めるにあたって、網羅的な参考書が欲しいと思い購入。図版が多くて説明も丁寧。ただし、大学での使用を念頭においているため、演習問題の解答が載っていないものがあり、それらは学内で採用している関係者しか見られない英語サイトにあるらしいので、★マイナス1