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ゴーグル男の怪 新潮文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 新潮社 |
発売年月日 | 2018/02/28 |
JAN | 9784101033143 |
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ゴーグル男の怪
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ゴーグル男の怪
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商品レビュー
3.7
9件のお客様レビュー
本物のゴーグル男?の生い立ちが可哀想すぎた。 光子にも同情すべき点はあるけど恵まれない人生を送ってきた人がみんな悪人になるわけじゃないからねぇ。 話としては3人のゴーグル男の物語が絶妙に絡み合い面白かった。 ただ頭の悪い自分にはつぼ算を理解するのに相当な時間がかかってしまった。
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- ネタバレ
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<あらすじ> 煙草屋の店員が殺される事件が発生。 死体の下から見つかった黄色く塗られたピン札。 曖昧な目撃情報に怪しい容疑者《ゴーグル男》が浮上。 目撃者の証言ではゴーグルの中は血と皮膚がはがれたように真っ赤だったという。 犯人は核燃料製造会社の臨界事故で働いていた? そして更に殺害事件が発生。 事件を追う刑事とゴーグル男の2つの視点で進む物語の真相とは? <オチ> 犯人はアイドルを目指す女性で、黄色く塗られたピン札で詐欺を行おうとしたら、店員にバレて通報されそうになったので殺した。 その女性をストーカーしてた男がいて、ポストから部屋を覗いてたときに赤いスプレーをかけられ、それを隠すためゴーグルをしていた。 もう1つの視点であるゴーグル男は、幼い頃に男にレイプされたり、臨界事故で被曝したり。 後半に起きる殺害事件も被害者は昔ゴーグル男をレイプした張本人なので、殺したのはゴーグル男なのでは?と思わせる展開だが、結局その犯人もアイドルを目指す女性だった。
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「ゴーグル男の怪」 哀しいという言葉を使った意味が分かる。 タバコ屋の老婆が殺された夜。現場付近でゴーグルで顔を隠した男が目撃された。警察はその男を容疑者として捜査を開始する。深い霧と共に現れるゴーグル男は一体何者か。 複数の謎が張り巡らされたミステリ。久々の島田荘司であ...
「ゴーグル男の怪」 哀しいという言葉を使った意味が分かる。 タバコ屋の老婆が殺された夜。現場付近でゴーグルで顔を隠した男が目撃された。警察はその男を容疑者として捜査を開始する。深い霧と共に現れるゴーグル男は一体何者か。 複数の謎が張り巡らされたミステリ。久々の島田荘司であり、時間をかけて読んだ。一つのテーマに複数の人間が絡む。そのテーマはゴーグル男が抱えるトラウマと大きく関係する。過去に縛られ、苦しめられる。そこから脱する為には、殺しを厭わない、殺すしか術が無い。ミステリとしては大きな仕掛けは無い分、ゴーグル男の苦悩と救いに焦点が当たっている。 もちろん老婆を殺したのはゴーグル男なのか、何故男はゴーグルを掛けていたのか、は重要な謎である。 前者のポイントになるのは、現場に残されていた黄色く塗られたピン札。同様のピン札は町の他のタバコ屋でも発見されるが、何故黄色く塗られていたのかが分からない。この謎は実に練られていて、本作がゴーグル男だけに留まらないストーリーになっているのは、この練り具合のおかげだと思う。ゴーグル男だけに注目していると、途中辺りで風向きが変わることを感じ、意外な展開に転がっていくのに気付けば、島田荘司上手いな〜と感じるのでは無いか。ゴーグル男の使い方も上手い。 ゴーグル男が現れた町は、核燃料製造会社である住吉化研が落とすお金によって支えられている。一方で、ある被曝事故を機に忌み嫌われている。恨んで死んでいった者達の怨念により、会社の敷地には幽霊が現れるとまで囁かれる。後者では、この住吉化研が関係している。住吉化研のような会社でも小さな地域が社会的・経済的に存在する為には、危険だが完全に排除することは出来ない。 重層なトリックが駆使されるタイプのミステリでは無いが、島田荘司の腕が光ったミステリだと思う。ゴーグル男が隠す怪の発散の仕方も良く、最後辺りはゴーグル男にどこか同情し、彼なりの解釈に理解をせざるを得ない。苦しめられながらたどり着いた結論は、彼の思い通りにはならなかったが、何故そうなったか?の部分の展開がキモとなっている(しっかり推理している)。 果たして、ゴーグル男はこのあとどうなったのだろうか。殺人事件を機にゴーグル男は変わったのだろうか。殺人ものには似つかわしくないが、少しだけ前向きさを感じさせる。
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