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京都学派 講談社現代新書2466
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 講談社 |
| 発売年月日 | 2018/02/14 |
| JAN | 9784062884662 |
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京都学派
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商品レビュー
3.5
7件のお客様レビュー
自分の在籍する大学の歴史であるということもあり、西田幾多郎をはじめとする京都学派の思想潮流を知っておきたいと思い、本書を読み始めた。 京都学派の流れとしてはかなり網羅的に説明されている。西田幾多郎や田辺、それに続く京大四天王という流れを押さえ、他にも三木清や上山春平、梅棹忠夫な...
自分の在籍する大学の歴史であるということもあり、西田幾多郎をはじめとする京都学派の思想潮流を知っておきたいと思い、本書を読み始めた。 京都学派の流れとしてはかなり網羅的に説明されている。西田幾多郎や田辺、それに続く京大四天王という流れを押さえ、他にも三木清や上山春平、梅棹忠夫などなど名だたる哲学者、研究者たちが紹介された。 また、京都学派に関心を持ったものなら目玉となるであろう西田哲学の思想部分の解説はもちろん、他の哲学者たちの思想も軽く紹介されていた。その網羅性ゆえ仕方がないところであるが、一人一人に対する思想の説明は短い。しかし振り返るとよくまとまっているのではないかと思った。他にも、京都学派といえば思想面での戦争加担をし、公職追放の憂き目にあった人々であると知られており、その背景解説も充実していたように思う。 ただ、少々気に食わないのは、筆者の感情的な筆致である。また、例えとして出してくるものが適切なのか怪しい部分がある。解説から逸れた部分は全体的に不必要であると思った。 最後に、本書が新書という媒体を通して、社会に対し、どういったメッセージ性を持っていたのか考えてみたい。 本書はプロローグにおいて、「戦争責任を持った京都学派は21世紀においてどのような位置付けとなるか考察すること」を課題とした。そしてそのキーパーソンとなるのが、学生の身で徴兵され、人間魚雷「回天」の搭乗経験を持った上山春平であるという。 戦前の京都学派、知識人らは、どうにかこうにかして、中国に対する日本の優位性を示そうとする傾向があったと筆者は確認する。つまり、ナショナリズム的傾向、自文化礼賛的傾向が認められ、それは今日でいう「すごいぞニッポン」を押し出すネトウヨとかと同じなのだ。 しかし、上山は自身の戦争経験の影響もあり、自文化礼賛には陥らず、等身大に日本の過失も受け入れるような冷静さがあった。戦前の京都学派の系譜を継いだ新京都学派の流れにいる上山は、等身大の文明史観をもつことによって、京都学派の戦争加担という負の遺産を乗り越える視点を獲得したのだ。 そして筆者は、このような態度こそが肝要であると主張して本書を閉じる。昨今、アメリカ大統領が「アメリカを再び偉大にする」とか、日本の政治家が「日本を取り戻す」とかいうのは、ひょっとするとナショナリズムに偏っているのかもしれない。筆者はそれに対し警鐘を鳴らしているのだ。上山のような等身大で冷静に自国と向き合う必要性があり、どの国がヘゲモニーを持つべきかではなく、日本という例を堂々と提示していくことが大事なのだ。
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中国から日本をどう際立てて独自性を打ち立てるか。 コンプレックスの解消としての「言葉のお守り的使用」
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
西田幾多郎『善の研究』をいきなり読もうとして数ページで断念した数ヶ月前の自分に、まずはこっちを読めと伝えたい。私には特定の哲学書の内容の理解よりも、こういった哲学史の流れに沿ってその内容をかいつまむことが有効だった。/著者は上山春平を全面的に肯定している訳ではないと断っているが、登場する哲学者の中で唯一兵士としての戦争体験をもつ上山氏の経歴や姿勢は際立ってみえて、興味を持った。/どこかで目にした「言葉のお守り的使用法」(鶴見俊輔)が出てきてハッとした。
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