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B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊
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B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊

エリック・H・クライン(著者), 安原和見(訳者)

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B.C.1177 古代グローバル文明の崩壊

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 筑摩書房
発売年月日 2018/01/26
JAN 9784480858160

B.C.1177

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商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

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2025/07/10

後期青銅器時代のグローバル文明はBC1177年に崩壊し、巨大な帝国や王国は消えて小規模な都市国家が誕生し、やがて鉄器時代が訪れる。BC1177はラムセス3世が「海の民」と闘って退けた年。「海の民」の攻撃が文明を破壊した説が広まっているが本当にそうなのか。前14世紀〜12世紀を順番...

後期青銅器時代のグローバル文明はBC1177年に崩壊し、巨大な帝国や王国は消えて小規模な都市国家が誕生し、やがて鉄器時代が訪れる。BC1177はラムセス3世が「海の民」と闘って退けた年。「海の民」の攻撃が文明を破壊した説が広まっているが本当にそうなのか。前14世紀〜12世紀を順番に見ていき、原因を探っていくのが本書の狙い。この時代はエジプト、ヒッタイト、ミタンニ、カッシート朝バビロニア、アッシリアのほかミケーネ、クレタ、キプロス、カナン地区、さらにエラムまで、広いグローバル文明が確立しており、トロイア戦争や出エジプトなどの時代。 自然環境やら内乱やら外敵やら色んな説があるが、結論的には、それらが複合的に絡まって突然ではなく徐々に衰退して滅亡したと説明される。複雑に交差したグローバルネットワークでは、一方が崩壊すると他方にも影響を与える、そして現代文明にもそれが当てはまるのだという。ローマ帝国の崩壊を例に取ると分かりやすかったが、本件において複合的要因が原因と言われても何も意味がないように感じられた。要するに分からない、と言ってるのと同じことで何か刺激的な仮説みたいなものがないのが残念。海の民の正体も不明だが、どうやら様々な民族の集合体の模様。生態系などもそうだが、複雑で多様なネットワークこそ変化に強く安定している理解でいたが、本書では逆の立場をとっている。古代グローバル文明と現代文明の類似性から、昔の事例が現代に活かされる可能性を指摘しているのは興味深いが、普通に考えると人口規模や文明のあり方が違いすぎて、ほとんど何も応用できそうな事例が出てこなかった。 序盤で風呂敷を広げすぎて、結論を期待させたのに結局尻すぼみになってしまってる感がある読書だった

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2025/05/06

アメリカポピュラーヒストリーものらしく冗長。前12世紀に至るまでの時代に広範囲での貿易が行われてそれぞれの地域の権力者が書簡(粘土板)や物品のやり取りをしていたことやそれが発掘されて解読されていることはなんとなく知識としてはあってもこのように具体的に語られるとやはりすごいことだよ...

アメリカポピュラーヒストリーものらしく冗長。前12世紀に至るまでの時代に広範囲での貿易が行われてそれぞれの地域の権力者が書簡(粘土板)や物品のやり取りをしていたことやそれが発掘されて解読されていることはなんとなく知識としてはあってもこのように具体的に語られるとやはりすごいことだよね。結局結論としても「海の民」はよくわからないのだけど。

Posted by ブクログ

2024/09/05

2000年近く続いた青銅器時代。 メソポタミア、ヒッタイト、エジプト、地中海などでは、 豊かでグローバルな文明が栄えていた。 だ、B.C.1200頃、それらの文明諸国は突如崩壊してしまう。 その原因について、最新考古学の知見等から、考察してゆく。 ・まえがき ・プロローグ 文明の...

2000年近く続いた青銅器時代。 メソポタミア、ヒッタイト、エジプト、地中海などでは、 豊かでグローバルな文明が栄えていた。 だ、B.C.1200頃、それらの文明諸国は突如崩壊してしまう。 その原因について、最新考古学の知見等から、考察してゆく。 ・まえがき ・プロローグ 文明の崩壊――前 1177年 第1章 武器と人について――前 15世紀 第2章 (エーゲ海版)めぐり逢い――前 14世紀 第3章 神々と国のための戦い――前 13世紀 第4章 ひとつの時代の終わり――前 12世紀 第5章 災厄の「パーフェクト・ストーム」? ・エピローグ 崩壊のあと ・訳者あとがき ・解説 ・参考文献 ・原注 ・索引 ・登場人物(アイウエオ順) 300年続いたグローバルな世界。 銅と錫の入手をメインに、通商関係、交易の協力、結婚、 贈物などの国際交流で大国が結びついていた時代。 粘土板の文書や書簡が頻繁に交わされ、船による貿易で 国家も商人も積極的に活動していた時代。 エジプトやヒッタイト、ミタンニ、アッシリア、キュプロス、 バビロニア、ウガリト、地中海のミノアやミュケナイなど、 幅広い地域での国際交流が盛んだった時代。 だが、少しずつ浸み込んだ水が突然の大雨や地震によって 地崩れを誘発するように、度重なる地震や自然災害、 気候変動、干ばつ、飢饉、内乱や戦争などが積み重なり、 国際交易ルートが分断され、未知の敵の襲来から、 これらの文明諸国は突如、崩壊・・・したかもしれない。 そう、推測と“かもしれない”で終始している。 様々な詩論への検証自体は面白かったし、 出土物や粘土板の解読などの最近の考古学上の発見は 興味深いものが多く、今後の進展が気になるところ。 それでもまだ、確実な“証拠”が出ていないんだな。 何故崩壊したのか?襲撃したのは何者だったのか? “海の民”の正体は?破壊され放棄した民の行方は? まだまだ“かもしれない”であり、真実に辿り着くのは 難解だろうと思われる。だって3000年以上の前のことなのだから。 だが、3000年も前の状況が現代にも通じていることが 気になってしまう。崩壊した文明の地は現代も不安定が進行中。

Posted by ブクログ