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怖い女 怪談、ホラー、都市伝説の女の神話学
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怖い女 怪談、ホラー、都市伝説の女の神話学

沖田瑞穂(著者)

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怖い女 怪談、ホラー、都市伝説の女の神話学

定価 ¥2,530

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 原書房
発売年月日 2018/01/01
JAN 9784562054725

怖い女

¥770

商品レビュー

3.6

10件のお客様レビュー

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2024/03/04

怖い女のルーツを細かに、辿っている良書だと思った。 世界各国、神話の女神たちが敬われながらも恐れられている一面があるのは、子宮を内包するがゆえという印象をもったが考えてみたら、子を育むのも子宮、死を内包するのも子宮。それを神話という形で紬ぎ、時代時代で形を変えて語ってきたのかもし...

怖い女のルーツを細かに、辿っている良書だと思った。 世界各国、神話の女神たちが敬われながらも恐れられている一面があるのは、子宮を内包するがゆえという印象をもったが考えてみたら、子を育むのも子宮、死を内包するのも子宮。それを神話という形で紬ぎ、時代時代で形を変えて語ってきたのかもしれないと思った。

Posted by ブクログ

2023/10/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

私が幼少時から怖くて怖くて大嫌いだった四谷怪談、その主人公「お岩」と、夫伊右衛門の新しい妻「お梅」の名前の隠された意味に身震いがしました。江戸時代に歌舞伎の脚本としてこの話を書いた鶴屋南北は絶対そこまで考えてなかっただろうに、説得力ありすぎで怖いわ。 神話などに限らず、現代の怪談やホラー小説、映画なども多彩に取り扱っていてとても入りやすい内容。 全体一貫してグレートマザーの陰陽の陰の部分を扱っていて、「怖い女」というよりも「怖い母親」といった印象だった。できれば母親要素を切り離した「母ではない怖い女」の話も読みたいな~。恋愛感情に突き動かされて結果的に大量殺人につながる八百屋お七みたいな女性とか、無垢な少女の純粋な残酷さとか。 私はホラー作品ってあまり見てなくて、この本で取り上げられている「リング」「呪怨」「着信アリ」などは一つも見ていないのだけど、「リング」「呪怨」は呪いが広範囲であることが書かれている。特に「リング」は自己増殖的で、いつどこでそれが自分に降りかかるかわからない怖さがあるようだ。 怪談やホラーは、自分との関わり方という点では「何かの条件を満たしたことで自分が怪現象に遭う」場合と「特に何の理由もなく怪現象に遭う」場合があると思う。前者の条件が必要な怪談といえば、例えばトイレの花子さん。旧校舎の4階の西側の女子トイレ、その奥から2番目のドアを3回ノックして「花子さん、あそびましょ」と呼びかけると出てくる、とかそんな感じの細かい条件があったように思う。コックリさんなども、その儀式に参加さえしなければ基本的に呪われたりすることもない。学校の怪談ネタとしてよく出てくる、どこそこの階段は夜中の何時になると一段増えるとか、踊り場にある大きな鏡に姿を映すとどうなるとか、その怪談の当事者になるには真夜中の学校に忍び込まなければ始まらない話も多い。つまり、怪談の起きるその場所は自分たちの生活の場でありながら、一定の手順を踏んでこちらから関わりを持とうとしたり、夜の学校に来ることさえなければその恐怖は自分に降りかかることはない、というある種の安心が、学校の怪談にはあるように思う。 普通の怪談においても、肝試しでトンネルや廃病院に行く、山の中で禁忌のエリアに入る…など、登場人物が呪われるのには一定の条件を満たしたり、やってはいけない行為をした場合が多い。一方、なんの前触れもなく、当人に過失も落ち度もないのに怪現象に遭遇するパターンもある。「リング」などはかなりこれに近い。なにしろ、呪いを受けてしまった人間が自分の呪いを解く方法が「ビデオをダビングして他人に見せる」ことだから、ほとんど騙し討ちのように呪いをなすりつけられる形になるだろう。ビデオに変わっただけで基本は不幸の手紙と同じ拡散方法で、これを受け取ることは事前に予測することもできなければ防ぐ手段もない。「残穢」もこれに近い怖さなんだろうと思う。土地に残る、自分とは何の関係もない因縁、穢れ。普通に生活してたまたま入居したマンションで怪現象に巻き込まれ、そしてその穢れは人の移動を介してゆるやかに拡散していくことが描かれている。 この「誰でも巻き込まれる可能性がある」ということは怪談の怖さの要素の一つであるように思う。このことは本書の中でも「対象を選ばない無制限性の呪い」として書かれている。 例えば四谷怪談などはお岩の惨たらしい死に様、ビジュアルとしての恐ろしさ、伊右衛門が無惨に呪い殺される結末などは恐ろしいものの、お岩の呪いは自分を陥れた夫の伊右衛門とその協力者にのみ向けられたもので「自分に降りかかるかもしれない恐怖」という点においてはまったく怖さはない。個人的な古典的な怪談って割とこの「対象がはっきりした」話が多いように思う。 素人考えで恐縮だけれど、娯楽としてのホラーが飽和状態になっている現代に、より強い刺激、より怖い怪談を求めるユーザーに対する創作側の答えがこの「対象を選ばない無制限性の呪い」という恐怖の形なのではないかという気がする。 新聞やラジオ、テレビに始まりインターネットに至るメディアの普及によって、人々の意識の及ぶ範囲は桁違いに広がった。自分と関わりない他人の経験した半径10mの身近な生活圏の中で起こる怪異はもう真の恐怖をもたらさず、いつか自分にも降りかかりうる、回避不可能なもらい事故のような恐怖を扱うコンテンツはこの先も増えていくんじゃないかと思う。 (Twitterより)

Posted by ブクログ

2023/01/07

怪異は境界に現れる。 全てはヨモツヒラサカか。。 女神はイコール死神でもある やっぱ一番怖いのはイザナミ!ヨモツシコメも怖いし、 そのワードパワーが圧倒的!! 石とバナナ、均等と不均等。今まで読んだ、これから読む漫画や小説の理解も深まるし、作家様の勉強量に感服です。 沖...

怪異は境界に現れる。 全てはヨモツヒラサカか。。 女神はイコール死神でもある やっぱ一番怖いのはイザナミ!ヨモツシコメも怖いし、 そのワードパワーが圧倒的!! 石とバナナ、均等と不均等。今まで読んだ、これから読む漫画や小説の理解も深まるし、作家様の勉強量に感服です。 沖田さんの本はほんとうに面白い。

Posted by ブクログ

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