ひげを剃る。そして女子高生を拾う。(1) 角川スニーカー文庫

しめさば(著者), ぶーた

• 販売会社／発売会社: KADOKAWA
• 発売年月日: 2018/02/01
• JAN: 9784041064757

商品レビュー

2025/08/05

現実世界に置き換えて考えれば、吉田は「良い人」ではあっても「まともな人」ではないし、沙優に手を出してないとはいえ、家出した未成年を自宅に匿うというのは完全に社会的にアウトではあるものの、ラノベという空想のエンタメとして楽しむ分には面白かった。
ただ、沙優に服や布団、さらにはスマホまで買い与えてしまう吉田に対して「お人好し」とか「優しい」みたいな感想を見かけると、どうしても嫌悪感を抱いてしまう。家出少女に優しくすることで良い大人を演じて最終的には自分に依存させるって、それ一種のグルーミングの手口やろ……。

2025/06/28

吉田は拗れたような正義感ではなく、大人として取るべき行動だがその状況になった時誰もが守れる訳ではない事をできる強さがあり、自分の中にある倫理を肯定してくれているような気持ちになった。

2021/10/06

とても難しいテーマですね。

作者が言いたかったのは、『沙優の様な状況にある女性が世の中にいるんだということを知ってもらいたい』なのではないかと考えています。

主人公は正直ファンタジーです。あんな男なんていない。けれど、主人公の様な男がいないと物語が暗くなりすぎてしまうので、テーマを描くために作られたキャラなのではないでしょうか。

逆に言えば、主人公の様な男はいないのだから、沙優の様な女性は大変な事になっているのだということで…。

実際には警察・児童相談所、他にも様々な施設があるのでそちらを頼って欲しいところです。そういう事を皆が真剣に考え、きちんと解決できる世の中になれば良いと思います。