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ドクター・スリープ(下) 文春文庫
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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
| 発売年月日 | 2018/01/04 |
| JAN | 9784167910082 |

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ドクター・スリープ(下)
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商品レビュー
4.6
17件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
最後の最後に泣かされてしまった。 たとえ嫌いな人間でも最期は助けてやれると、そのためにこそ生まれてきたと自負しているダンに涙が出てきた。一度どん底まで落ちたダンが、長い年月をかけてしっかりと自分の立ち位置を見つけたことが嬉しい。 物語としては、ローズとトゥルーノットを殺してきれいさっぱり終わりました、という形にしないところに好感が持てる。悪の組織は倒しても、人生は続く。正当防衛とはいえ殺したという事実は自分の中に残る。怒りを抑えられない思春期に突入しているアブラにはダンが必要だったなと思う。 これが読者にも無関係ではないのは、残忍で冷酷な喜びは程度に差はあれど誰の胸の中にもあり、強い者が暴力行為をはたらく事件は世界中で無数に起こっているからだ。 ホラー要素やスリリングな要素以外にも、人と人との繋がりにかなりのページを割いていて、重みがあった。人々は支え合いながら生きているのだと感じられた。このリアルな人々の描写が土台となっていることが重要だと思う。そういうところに心を掴まれた。
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ダニーとアブラの出会いと、真結族との戦いが幕を開ける下巻。前作、シャイニングを『エイリアン』とするなら本作はさしずめアクション要素マシマシの『エイリアン2』といった塩梅であり、幽霊屋敷という閉鎖空間での恐怖が売りの前作と違い、本作は超能力バトルものでジャンルが全然違う。 この手の異形のものたちとの戦いにしては珍しく、アブラの両親も巻き込まれる形になったのはかなり斬新で、何の繋がりもない少女と中年の男という取り合わせのまずさは日本ならともかくアメリカではかなり厳しいというのもあってか、そうした見られ方をする危険性は示唆しつつも、そのあたりのことで胃がキリキリするような展開にならなかったことにはホッとしてしまった。両親の合意を取り付けるのは展開的にやや強引だなと思いつつも、そのきっかけの一つとして中盤でルーシーがダニーの腹違いの妹だと発覚したことにはかなり驚かされたし、謎に満ちた「かがやき」の能力が遺伝だったというのに説明がついたのは上手いと思う。無関係に思えた主人公二人が血縁関係にあったというのは一見するとぶっ飛んだ展開に思えつつも、前作の『シャイニング』と同じ「家族」の物語として一貫性が生まれたし、この突飛なアイディアでそうした繋がりを生み出したことに感動してしまった。 真結族は当初のミステリアスな感じに反してかなり弱々しく、麻疹で全滅の危機になっているのは悪役としてはかなり格落ち感があるが、身分証明や不動産登記を済ませて社会にガッチリと食い込んでる完全無欠に近い存在が、つまらない病で死ぬというのはH・G・ウェルズの宇宙戦争めいてて面白いなと思った。アイデンティティが完璧でも、医療からの隔絶が死を招くのは実にアメリカらしいとも思うし、銃を使わないジプシーというのも反アメリカ的な要素もあって興味深い。 主人公の顔の蝿という伏線から、死に瀕した曽祖母を身体に宿して一気に毒ガス散布のように使うぶっ飛んだ解決法も中々で、最後に息子を守って死んだ前作のジャック・トランスのことを思うと、本作のダンも同じようになるんじゃないかという恐怖があり、そういう意味では後半のノンストップ感は素晴らしかったと思う。そうして戦いは幕を下ろし、主人公が抱え続けた「キャンニィ」と言いながらコカインを舐める幼児というあまりにも生々しいイメージ。母子家庭から金を取ってしまったという後悔に苛まれているのを皆の前で告白したのも勇気があってとても良かった。主人公は「善」の人間であるからこそずっと気にするわけだし、ここに決着をつけたのはホッとしてしまった。そしてハッピーエンドから再びドクタースリープは末期の患者を眠りにつかせるという落ち着いた終わり方も非常に良い。名作の続編は色々とハードルは高かっただろうが、本作はその期待に違わない名作だった。個人的には前作よりも今作のほうが好みである。
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『シャイニング』の続編だけど『シャイニング』を求めたら肩透かしかもしれないけど、求めなければ相変わらずのキングのストーリーテリングが冴えまくる。私は「真結族」は魅力的なキャラだけど、わざわざシャイニングの続編でやらなくてもいいんじゃない?と思ってたけど、結局グイグイ読んでしまった...
『シャイニング』の続編だけど『シャイニング』を求めたら肩透かしかもしれないけど、求めなければ相変わらずのキングのストーリーテリングが冴えまくる。私は「真結族」は魅力的なキャラだけど、わざわざシャイニングの続編でやらなくてもいいんじゃない?と思ってたけど、結局グイグイ読んでしまった。 原作を読み終えた今でも映画版はキングとキューブリックと観客への目配せのバランスが素晴らしい秀作だと思う。
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