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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
発売年月日 | 2018/01/04 |
JAN | 9784022648730 |
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物語のおわり
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物語のおわり
¥220
在庫あり
商品レビュー
3.9
225件のお客様レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
本の内容より実は最後の解説で驚いた。 テレビディレクターの藤村忠寿さんはこの本の中のエピソードのいくつもが自分と重なるのだと。 それほど重なれば自分自身の物語に思えるだろう。 残念ながら私には一つも縁のあるものはなかった。 妊娠三ヶ月で癌が発覚した智子、 プロカメラマンになる夢をあきらめようとする拓真、 志望した会社に内定が決まったが自信の持てない綾子、 娘が特殊メイクを学ぶためアメリカに行きたい、というのを反対する水木、 仕事一筋に証券会社で働いてきたあかね…… それぞれが悩みとともに北海道に行き、そこで本になっていない紙を綴じた「空の彼方」という結末の無い物語を手渡していく。 いつもの湊かなえとは異なるが、私も結末の見えない物語の途中なのだと思った。 最後を見たいような、見たくないような…
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
山に囲まれた田舎の外の世界を見ていた女の子。自分が書いた小説によって、その外の世界に立つことができるかもしれない。本を出版するという夢が実現できるかもしれない。だけど、そんなチャンスが巡ってくるとは知らず、家業のパン屋を継ぎ、誠実な婚約者と結婚する、彼女の人生はもう決まっているも同然であった。 それでも夢を諦められなかった彼女は婚約者と両親にその想いを告げるが、猛反発を受けたため、誰にも告げず、東京へ向かう電車に乗るため駅へと向かう。 だが、駅に着くと、そこで待っているのは婚約者だった。 ここで終わっている物語の原稿を、北海道を訪れた旅人から旅人へ回されることで小説が展開していく。 物語を読んだそれぞれの登場人物が、その物語のあらすじをまとめ、その後自分の経験や今置かれている状況から、物語の結末を決める。その構図が面白いと感じた。 当たり前だけど、小説を読んだ後に、大体こんな内容だとあらすじを語っても、感想を語っても、それは同じになることは絶対にないのだなと思った。 それほど個々の経験から基づく人の考え方は違うのだから、決して自分の考えを押し付けたり、理解できない、気が合わないと放り投げてしまうのは辞めようと考えることができた。 また、小説の最後には、この物語を描いた本人から孫に語るという形で物語の結末が聞かされる。 婚約者は彼女のことを決して止めなかった。ただ、彼女が安全に本を出版できるように考え、その道を提示した。 またまた月並みな感想になってしまうけど、先を見通して考えることの重要性を、この小説の最後で感じられた気がする。 小説家になりたい、こんなチャンスが巡ってくることはない。 チャンスが巡ってきた、やばい!ついてる!、自分は運が良い! このように感じて、後に付随する問題は考えずに直感的に行動することがあるが、 それがいつも正しいとは限らない。 特に、この場合のような人生の選択において、見切り発車というのは当然良くはない。 くじ引きを引くような感覚ではなく、この先の人生というところで視野を広く持って、考えるのが重要なんだと 転職活動中の自分に言い聞かせたいな、と思った。
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未完の物語が、北海道で出会う人々の手によって旅する物語。その物語を手にする人により、物語の終わりが変わるのが面白い。人は誰一人同じではないことを、再認識できる。 私なら、この物語をどう終わらせるだろうと考えながら、本を閉じた。
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