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マノン・レスコー 光文社古典新訳文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 光文社 |
発売年月日 | 2017/12/07 |
JAN | 9784334753665 |
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マノン・レスコー
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商品レビュー
3.6
10件のお客様レビュー
読んでいて、これがフランス革命より前の時代の小説かと疑いたくなるほど臨場感があった。 スタンダールの恋愛論といい、デュマフィスの椿姫といい、フランス文学は恋の情熱がいかに幻想的で破滅的かを克明に表現している。 主人公のシュバリエがいかにマノンを愛しているかが、主人公の視点で終始...
読んでいて、これがフランス革命より前の時代の小説かと疑いたくなるほど臨場感があった。 スタンダールの恋愛論といい、デュマフィスの椿姫といい、フランス文学は恋の情熱がいかに幻想的で破滅的かを克明に表現している。 主人公のシュバリエがいかにマノンを愛しているかが、主人公の視点で終始書かれているので、いかにそれが狂気と隣り合わせかということが客観的にわかるようになっている。 世界を支配できるとしても彼女の愛さえあれば他に何もいないという境地には、恋は盲目という言葉があるとおり、多くの人が共感できるように思う。 作者は、浮気をされようともここまで友人や家族を翻弄し苦しめ、詐欺を働き、人を殺しかける主人公の愚かさを描く。挙げ句にその情熱の元となった恋人を失う顛末から、恋愛感情が麻薬的な作用をもたらすこともあるということを教訓として伝えたかったのだろうか。
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マノンレスコーは主人公の男性の名が 題名だと思っていたが、主人公が出会う 宿命なのか悪名なのか一目惚れをする 美女の名であった。 マノンとグリュの逃避行は直ぐに始まり グリュはマノンの散財や浮気を思い悩み 苦しみながらも、マノンを何とか引き留める 為に無二の親友や身分さへも捨てて...
マノンレスコーは主人公の男性の名が 題名だと思っていたが、主人公が出会う 宿命なのか悪名なのか一目惚れをする 美女の名であった。 マノンとグリュの逃避行は直ぐに始まり グリュはマノンの散財や浮気を思い悩み 苦しみながらも、マノンを何とか引き留める 為に無二の親友や身分さへも捨てて 悪徳の道へと突き進み、挙句に殺人も辞さない 暴挙に至ってしまう。 マノンはグリュにとっては神以上の存在 なのだ。 マノンの心情はグリュが語る以外には 表面的にしか分からないがマノンの様な 女性にはグリュは忠犬のさながらの存在 でしか無かっただろう。
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「1731年の小説なんて絶対面白くないだろうけど、まあここらで古典でも一冊読んどかんとなあ」程度で手に取ったのだが……衝撃をうけるほど面白い。それも圧倒的に。いやいやまんまとこのハチャメチャな物語に魅了されてしまった。訳者あとがきで「従来の常識では考えられないようなパッションのあ...
「1731年の小説なんて絶対面白くないだろうけど、まあここらで古典でも一冊読んどかんとなあ」程度で手に取ったのだが……衝撃をうけるほど面白い。それも圧倒的に。いやいやまんまとこのハチャメチャな物語に魅了されてしまった。訳者あとがきで「従来の常識では考えられないようなパッションのありさまは、読者をいまだに驚かせ、魅了し、あるいは呆れさせるだろう」とあるが、まさにこの通り。シュバリエ・デ・グリュとマノン・レスコーという300年前を生きた2人の若い愚か者のまあ魅力的なことといったらない。 ヤッバイ恋愛楽しすぎる‼これ運命だわ。でも金に困ったので友達とか親戚にたかりまーす。それでも足りないので詐欺しまーす。あ、捕まっちゃったけど脱獄しまーす。ついでに殺人もしまーす。あ、普通に浮気もしちゃうぞ。 いくらなんでも無茶苦茶すぎる。クズ過ぎる。 にもかかわらずどこまでも情熱的で、刹那的で、自分に正直で、気持ちを真っ向から他者にぶつけ、したたかさも持ち合わせて、不必要な謙遜も自虐もなく、人間味にあふれ……。 つまりとても真面目に真摯に誇り高く、自分たちの人生をとことん生きている。それって最高じゃん。一番大事なことじゃん。もう堪らないくらい2人が愛おしい。憧れる。 まああまりに男性中心主義的な展開には不満も当然あるのだけれど、そういった短所すら「では現代的にこの物語を解釈した時にどういった結末がありえたのだろうか」と考える端緒になり、いやあこの本と出会えてよかった。
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