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商品詳細
| 内容紹介 | |
|---|---|
| 販売会社/発売会社 | 朝日新聞出版 |
| 発売年月日 | 2017/12/07 |
| JAN | 9784022515094 |

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商品レビュー
4.3
15件のお客様レビュー
ポールオースターが絶賛した本作は、南北戦争に夫の代わりに従軍した女性の戦争体験を、女性の母や夫との記憶を織り交ぜながら詩的かつ幻想的に描き上げており、悲惨な戦場を舞台にしているにも関わらず、軽やかで都会的な文体が功を奏したのか、美しく儚さを感じる仕上がりとなっている。戦争や荒々し...
ポールオースターが絶賛した本作は、南北戦争に夫の代わりに従軍した女性の戦争体験を、女性の母や夫との記憶を織り交ぜながら詩的かつ幻想的に描き上げており、悲惨な戦場を舞台にしているにも関わらず、軽やかで都会的な文体が功を奏したのか、美しく儚さを感じる仕上がりとなっている。戦争や荒々しい南部を題材にとった作品は数あれど、幽玄を表したかのような芸術的な筆致で綴られた本書は従来の戦争文学とは趣を異にするもので、血と暴力の世界に新しい息吹を与えることに成功している。著者がシンガポール生まれであること、芸術大学に在籍していたことなども関係しているのかもしれない。 影響を受けた作家として、サミュエルベケットやフランツカフカを挙げているが、まさにそういったシンプルで幻想的な作風を好む人には是非お勧めしたい。特にポールオースター好きには刺さるであろう。以上が客観的な感想である。 私個人としては、あまり面白い作品とは思えなかったが...。 プロットや描写が全体的に綺麗にまとまり過ぎており、字面として読む分には心地よいが、そこから文字の奥の深みに入り込めない。もしかしたら奥の世界など作者は想定していなかったのかもしれない、そう思ってしまうほどに圧倒的に生々しい描写が足りない。かといって淡々としているわけでもない。本書はバランスが良すぎるが故に、背筋から脳天までを凍り付かせるような強烈さが欠けてしまっている。この作品は器用貧乏と言って良いかもしれない。他に読むものがなければ読むかなぁ、と言ったレベルだと思った。 淡々とした残酷描写を得意とするコーマックマッカーシーや、骨太なリアリティを骨格として幻想的世界観を作品に振り撒くことに成功したティムオブライエン、言わずもがな戦争文学の巨匠ヘミングウェイなどは、闘争の本質の知る上でこれ以上ないほどの文学作品を送り出している。 南部を描き出した作家でいえば、巨匠ウィリアムフォークナー、短編で言えば古き因習を独特の生々しさで描き出したフラナリーオコナーなど、それ以外にもたくさんいる。こういった偉人達の作品を読むと、まさに無意識の更に奥底の神秘的な部分を揺さぶられるような、目眩を引き起こすほどの衝撃に見舞われる。そんな感覚に酔い、中毒のように魂の叫びを求める身としては、わざわざレアードハントの作品を読むのがかったるく感じられてしまう。勿論これは個人的な感想だ。ラーメン二郎に慣れた人間が、完成度の高い醤油ラーメンを食べて物足りないとぼやいていると思ってくれていい。 ただ、私はもう少し刺激の強い作品を常に求めているのである。
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ヒイラギのヤブのそば、たそがれの光の下にすわったわたしは、頭の上でコウモリやフクロウが空にキズをつけはじめるなか、土よりずっとおいしいそのシチューをゆっくり味わった。
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夫の代わりに南北戦争へ出征した女性の話。史実を元にしているとのことで、男のふりをして戦場へ行った女性は本当にいたようだ。静かな物語。
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