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慟哭の海峡 角川文庫
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慟哭の海峡 角川文庫

門田隆将(著者)

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慟哭の海峡 角川文庫

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商品詳細

内容紹介
販売会社/発売会社 KADOKAWA
発売年月日 2017/11/01
JAN 9784041061626

慟哭の海峡

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商品レビュー

4.5

4件のお客様レビュー

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2024/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「アンパンマン」の歌は大人になってその意味を考えると、とても胸に迫るものがあります。 それは作者やなせたかしさんの戦争体験に由来するものと知り、歌詞に込められた本当の意味に近づけたような気がします。 夏、終戦記念日が近づくと何か戦争関連の本を読もうと決めていて、今年はこちらを手に取りました。 戦争を経験した2人の人生を追う形で進んでいく本書は、歴史に埋もれていった当時の若者たちの存在をリアルに感じさせてくれます。 そして、それはその後ろにある無数の犠牲のほんのひとかけらであることも 失われた若者たちは、戦争がなければきっと日本の発展に大きく寄与してくれる優秀な人たちがほとんどだったろうと思います。 歴史にたらればはあり得ませんが、若者を戦地にしかも最前線に送ることを、もっと慎重に判断できる人間が指揮官の中にいたら、と考えてしまいます。 やなせ氏の話に戻ると、きっとアンパンマンを描く間は、やなせ氏は弟の千尋とずっと一緒だったのだろうと思います。 アンパンマンが子どもたちに人気なのは、きっと誰1人として置いていかないアンパンマンの優しさに気づいているからではないでしょうか。 今も子どもたち大好きですよね。アンパンマン。 戦後70年以上経ち、どんどん当時を語ることができる人は減っています。 本書のようなノンフィクションが、もっと世間の人々の目に留まってほしいなと思います。

Posted by ブクログ

2021/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦時中、旧日本軍の輸送船が米軍の潜水艦に数多く沈められ、十万人以上の日本人が犠牲となったバシー海峡の存在を本書を読んで初めて知ることができた。 この魔の海峡で、中嶋秀次氏は十二日間も漂流した。漂流の描写は壮絶であった。 また、日本人にはお馴染みのヒーロー「アンパンマン」の生みの親である、やなせたかし氏には、戦時中バシー海峡で亡くなった千尋という弟がいたことも初めて知った。 千尋は幼いころは丸顔で、優しく、京帝大卒で海軍将校になり、前途有為にもかかわらず国のために犠牲になった。千尋は「アンパンマン」のモデルなのだろうと自分も思った。 本書は、埋もれていた歴史事実を教えてくれた。 当時の国家体制から自己犠牲を強いられ、無念の死を遂げた多くの若者のことを考えるきっかけとなった。 だからこそ、作者の「アンパンマンを通じて、自己犠牲という日本独特の価値観であり、生き方が、世界に広まっていくことを願わずにはいられない。」という件には、納得できないものを感じた。

Posted by ブクログ

2019/09/10

パシー海峡の戦闘で奇跡的に生還し後の人生を戦友たちの鎮魂に捧げた中嶋秀次氏と同じ戦闘で弟を亡くしたやなせたかし氏のノンフィクション。いまの平和な時代はこうした数多の方たちの犠牲の上にあることに感謝しかないです。そして、自分より優秀な下のきょうだいを亡くしたやなせ氏の無念が痛いほど...

パシー海峡の戦闘で奇跡的に生還し後の人生を戦友たちの鎮魂に捧げた中嶋秀次氏と同じ戦闘で弟を亡くしたやなせたかし氏のノンフィクション。いまの平和な時代はこうした数多の方たちの犠牲の上にあることに感謝しかないです。そして、自分より優秀な下のきょうだいを亡くしたやなせ氏の無念が痛いほど分かります。アンパンマンの自己犠牲の精神は弟さんだったのですね。

Posted by ブクログ

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