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歌うエスカルゴ
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歌うエスカルゴ
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商品レビュー
3.7
9件のお客様レビュー
編集者の尚登が突然解雇、編集長からは、ある立ち飲み屋を紹介される。そこの店主の息子は「螺旋」好き。それが高じて、エスカルゴをメインに据えたフレンチの店として再建しようと目論見る。調理師免許のある尚登は、そこで料理人として雇われることになったのだか……。 読むだけで美味しい。そし...
編集者の尚登が突然解雇、編集長からは、ある立ち飲み屋を紹介される。そこの店主の息子は「螺旋」好き。それが高じて、エスカルゴをメインに据えたフレンチの店として再建しようと目論見る。調理師免許のある尚登は、そこで料理人として雇われることになったのだか……。 読むだけで美味しい。そして繰り広げられる会話がリズミカルでときにクスッと笑っちゃうくらい楽しい。出てくる料理に食指が動かされっぱなし。 例によって吉祥寺駅や井の頭公園が出てくるので、とても親近感が。敷居は低くても料理はうなるほど美味しい、そんな隠れ家的ビストロのような仕上がりになっている。
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実家が讃岐うどん屋で調理師免許を持つ編集者・柳楽尚登は社長から解雇を言い渡され、吉祥寺にある立ち飲み屋で働くことに。 その店の息子であり、うずまき専門の写真家・雨野秋彦は、立ち飲み屋をエスカルゴ料理のレストランにリニューアルしようとしていた。 なりゆきで松阪でエスカルゴ料理修行を...
実家が讃岐うどん屋で調理師免許を持つ編集者・柳楽尚登は社長から解雇を言い渡され、吉祥寺にある立ち飲み屋で働くことに。 その店の息子であり、うずまき専門の写真家・雨野秋彦は、立ち飲み屋をエスカルゴ料理のレストランにリニューアルしようとしていた。 なりゆきで松阪でエスカルゴ料理修行をすることになった尚登は、伊勢うどん屋の娘に一目ぼれ。 秋彦一家に振り回されながらも、尚登は店を軌道に乗せることができるのか――。 幻想的でとんがった作品をものする津原作品も大好きですが、前身の津原やすみを思い出させてくれるコメディ調も大好物。 この作品は後者に当たり、 敷居が低く気軽に読めます。 真面目で粘り強いけれども、優しく気弱な青年が料理人として成長していくストーリーはザ・王道って感じで、本当に津原作品か?と最初は思いました。 でも、ボケにボケを被せていく漫才のような会話はオフビートでとぼけた独特の雰囲気を形作っていて、いつもの津原作品と同じでした。 しかもたたみかけられていく会話はハイブロウで軽妙洒脱、読んでいてとんでもなく心地よいのです。 魅力的で賑やかなキャラクターたちが次から次へと登場して主人公をブン回していく展開もたまらなく面白いし、雨野一家と尚登が連帯感を持ち疑似家族めいた関係性になっていくのも感涙モノだし、どこを切っても楽しいお話でした。 疑似家族の嘘っぽくなりがちなところを絵空事でないようにリアルに寄せているのも上手く、全体に細かいところまで良く目配りされた印象を受けました。 料理描写が多いので空腹時は辛かった…。 気持ちの上では満腹になれましたが。
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面白かった!お腹減る!ストーリーの軸はブレないのに細々とした会話やエピソードを散りばめるのがうまくてすごいな〜なんでもっと早く読まなかったんだろうな〜〜 言葉選びも好きで、凝った言葉を選ぶのにクサくなく、やり取りは軽妙なんだけど、心に残る言葉は語彙が難しいわけじゃないんだよなー ...
面白かった!お腹減る!ストーリーの軸はブレないのに細々とした会話やエピソードを散りばめるのがうまくてすごいな〜なんでもっと早く読まなかったんだろうな〜〜 言葉選びも好きで、凝った言葉を選ぶのにクサくなく、やり取りは軽妙なんだけど、心に残る言葉は語彙が難しいわけじゃないんだよなー 著作全部読みたい!
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