ルート3(4) GUM C Plus

みなぎ得一(著者)

• 販売会社／発売会社: ワニブックス
• 発売年月日: 2017/10/25
• JAN: 9784847068065

商品レビュー

2018/02/24

やっと、感想を書く肚が決まった
面白くて、漫画の好みにドンピシャな作品は、どうにも、感想を書くのが遅れてしまう
杞憂だ、と人には失笑されるだろうが、つい、作者や、その担当編集者の目に触れたら、どうしよう、って心配になっちゃって、思考の迷路に入り込んでしまう
みなぎ得一先生に対する尊敬度は、クール教信者先生にも負けちゃいないんだが、何故か、こっちは即日、書けなかった。何故だろうなぁ
それを考えると、また、感想を書くのが先延ばしになっちゃうので、とりあえず、脇に置いて、この（４）の感想を書く事に集中しよう
とは言え、まだ、自分の中で上手く整理できていないので、支離滅裂なお目汚しになるかもしれないので、ご勘弁を
人それぞれだろうが、好奇心から聞きたくなってしまうのが、寓話や都市伝説
人の口から語られ、人から人に移り渡っていく事で、次第に姿形を変えていき、原型以上の恐ろしさを纏っていく、ある意味、人間らしい文化の一つだろう
それに焦点を当て、面白可笑しくも、おぞましく描ける、みなぎ先生、その実力は間違いなく、藤田先生にも届く
噂をすれば影、この言葉は意外に信用性が高い
あちら側とこちら側の隙間に潜んでいる「何か」は、いつだって待っているのだろう、自分を人間が興味本位から、愚かにも呼び寄せてくれるのを
他者に対する悪口、罵倒もそうだが、この手の都市伝説語りも、できれば、しないに限る。でも、都市伝説は、しかるべき準備をした状態でなら、語り合ってもいいんじゃないかな、と思う。だって、面白いしな
カシマさんもそうだが、アックスマン、ベッド下の斧男も、未だにメジャーな怪人なんじゃないだろうか？
確かに、自分のベッドの下に、斧を持った男がいたら怖い。女性だけじゃなく、男だって、自分のベッド下を覗けなくなる。もっとも、男にとっちゃ、ベッド下は聖域なので、女性にも見られたくないだろう。まぁ、今のご時世、母親にベッド下を見られたくないのは、発酵した女性も同じか
怪奇大好きな保由の語りは長く、コアなのだが、自然と読めちゃう
都市伝説の起源には、「へぇ、そうなんだ」と驚き、しきりに頷ける
そんな平和（？）なパートも、みなぎ先生の持ち味だけど、やっぱり、バトルアクションも魅力的
課外授業で泊まった宿に押しかけてきた、様々な怪人ら
果たして、このピンチ、どう切り抜けるのだろう。（５）が待ち遠しくて、首が伸びるどころか、体から離れてしまいそう
どの回もグッと来るが、個人的に印象深かったのは、初音の優しさが光る第二十一話「ゴッサマー」だ
情けは人の為ならず。下心なく、人だけでなく動物に優しくすれば、恩は返される。初音の良い所は、その恩返しに対しても、優しい返しをしちゃうトコ
この台詞を引用に選んだのは、「？」と思いながらも、納得できちゃう節があるので。進化や発展する事は良いけど、自然環境や動植物を蔑ろにしていては、いつか、手痛いしっぺ返しが来るもんだ。自分らの能力で、そのツケを払える内に自重すべきだと思うね・・・いや、もう、手遅れか？