正妻 慶喜と美賀子(上) 講談社文庫

林真理子(著者)

• 販売会社／発売会社: 講談社
• 発売年月日: 2017/10/13
• JAN: 9784062934619

商品レビュー

2022/10/15

徳川慶喜と聞いて今の人たちはどう捉えるのだろう。私はただ、「変わり者・江戸幕府最後の将軍・大政奉還した人」くらいしかイメージがなかった。せいぜい教科書から得た最低限の知識だけ。
「正妻」という一見、慶喜の正妻＝一条美賀子のみ焦点が当たった内容かと思ったが、読み進めると美賀子を通しての慶喜はもちろん、愛妾・お芳からの描写もあり、多様な側面から慶喜や美賀子、幕末の動乱が書かれている。やはり「変わり者」という印象は間違っていないように思われるが、朝敵の汚名を着させられながらも、最後まで日本国を護ること考えた慶喜はやはり「天下一の男」の名に相応しいのではないだろうか。徳川慶喜という人物について改めて考えるきっかけになると思う。

2022/09/19

将軍徳川慶喜の正妻である美賀子の視点で描かれた幕府崩壊にいたるまでの歴史小説です。大河ドラマの渋沢栄一をみているとき、このお姫様についてとても気になり、この本をみつけて読んでみました。

慶喜との表面的なことだけでなく、内面について描かれているため興味深かったです。上巻を読みきったとき、すぐに下巻が気になりました。特に縛崩壊については日本史として学生の頃学びますが、当時の公家、武家の生活、文化なども知れるので、より面白く、勉強になる部分もありました。

2021/08/30

とても面白いです。幕末の女性たちが今そこに生きているかのような臨場感があって、グイグイ引き込まれました。