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千の扉
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2017/10/06 |
JAN | 9784120050114 |
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千の扉
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商品レビュー
3.5
31件のお客様レビュー
積読にした。 途中まで読んだけど、うーん、なんか身にならない話が過去と現在で脈絡なく進むなぁって。 そんなに、箱のことも気にならないし、千歳の気持ちも気にならない。 時間を浪費するだけのような気がしてしまった。
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この本はある古書店でたまたま見かけて購入した。 都営住宅に関する物語のようだったので、興味を持ったのが正直なところである。 自分自身住んだことはないが、近所に都営住宅があり、住んでいる方からすれば野次馬的興味は迷惑なのかもしれないが、ずっと気にはなっていた…。 本書を購入してから...
この本はある古書店でたまたま見かけて購入した。 都営住宅に関する物語のようだったので、興味を持ったのが正直なところである。 自分自身住んだことはないが、近所に都営住宅があり、住んでいる方からすれば野次馬的興味は迷惑なのかもしれないが、ずっと気にはなっていた…。 本書を購入してから、著者の「その街の今は」も思いだして読んだ。 その次に「千の扉」を読んだため、「その街の今は」の二十代の歌子がその後上京し、「千の扉」の千歳に接続しているかのような感覚もあった。 どちらの小説もその街の現在から、数十年前の同じ場所やその場にいたはずの人たちに向けた眼差しが大きな要素になっているという点で共通していると思う。 「その街の今は」の歌子は過去の大阪の街の写真を集めていたが、この小説では舞台が都営住宅に変わり、また、写真を通してではなく、語り手の千歳が都営住宅の内部やその周辺で出会った人たちを通して、過去のその場所のことが語られていく。ただ、小説のいわゆる地の文で、本筋とは一行の空白を置いて、唐突に過去の断片的なエピソードが入ることも多い。つまり、千歳が意識しないところで、千歳が関わってはいないところで、関わることのないはずの人たちの挿話が入り、二度とまた取り上げられることもない、そういうこともたくさんあった。 話の大きな流れとしては、三十代後半の千歳が、同年代の一俊と結婚し、怪我で療養中の義理の祖父の頼みに応じて、都営住宅内にいるかもしれないある人物を探す…というものである。 これまでに読んだ柴崎友香さんの作品からはあまり感じなかった、どこか不穏さというか、隠されたことか明らかになるのでは…、という予兆めいた雰囲気が、冒頭の方には感じられた。 ただ、ミステリ的に謎が深まっていくというより、一見して(そして実際にも、)本筋とは無関係な断片的な挿話が何度も出てくるので、序盤は少し展開が遅いようにも感じてしまった。 物語が進むにつれ、一俊や、同じ住宅に住む枝里などの過去や、抱えていた屈託のようなものが明らかにされていく。 少し気になったのは、周囲の人とうまく共感しあえない千歳が都営住宅やその住人たちに関心を持っているように見えるのは、本人いわく、「興味本意」なのかどうか、と言う点。もし本当にそうだとすると、物語としてやや浅く感じるようにも思うし、一方で、「その街の今は」のように、過去への眼差しを(どちらかというと)肯定的に捉えるのではなく、少し引いた、やや冷静な目で見て、自己のこれからを考える千歳の姿に、変化していったと見るべきなのだろうか? あと、やはり著者の柴崎友香さんが大阪の方だからなのか、東京の街に関しての描写は、どこかやはり冷たさを感じるような気がする…。 歌子にとっての大阪は、生まれてからずっといた故郷だが、千歳にとっての東京はそうではない。最初は、不用意に他人に興味を持ったり、一方で自分自身のことにはどこか無頓着なところさえある千歳に、少し不思議な感じもしたが、彼女自身、両親や周囲とうまく馴染めずにいたことをうかがわせる描写があった。それで東京に出てきたのかもしれない。他人に対しても、自分に対しても、うまく距離感がつかめていない、そういう人物として描かれていたのではないかと思う。また、そのような千歳の物語だからこそ、単に過去の暮らしや人々を懐かしがるだけのノスタルジックな小説を超えた、感慨深い作品だと感じた。
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家族の入院付き添い中に読んだ。 静かだなあ。柴崎友香さんの小説はとても静か。 団地と夏の話。勝男さんが優しくてなんか泣けた。
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