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闘う文豪とナチス・ドイツ トーマス・マンの亡命日記 中公新書2448
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2017/08/18 |
JAN | 9784121024480 |
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闘う文豪とナチス・ドイツ
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商品レビュー
4.2
10件のお客様レビュー
2019年に亡くなって、もう5年近くたってしまった池内紀さんですが、残された本はどれも面白いですね。 トーマス・マンの作家の日記を読み返しながら、彼の戦いの軌跡をたどる本書も読みでがありました。ブログにもあれ書いています。覗いてみてください。 https://plaza.r...
2019年に亡くなって、もう5年近くたってしまった池内紀さんですが、残された本はどれも面白いですね。 トーマス・マンの作家の日記を読み返しながら、彼の戦いの軌跡をたどる本書も読みでがありました。ブログにもあれ書いています。覗いてみてください。 https://plaza.rakuten.co.jp/simakumakun/diary/202306120000/
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2022.5.22市立図書館 津野海太郎「最後の読書」の中の「彼が最後に書いた本」でふれられていて気になって借りてみた(この本が最後の著書というわけではない)。2017年の刊行。初出は紀伊國屋書店季刊PR誌「scripta」2009年冬号〜2015年夏号。大著「トーマス・マン日記...
2022.5.22市立図書館 津野海太郎「最後の読書」の中の「彼が最後に書いた本」でふれられていて気になって借りてみた(この本が最後の著書というわけではない)。2017年の刊行。初出は紀伊國屋書店季刊PR誌「scripta」2009年冬号〜2015年夏号。大著「トーマス・マン日記」の20年がかりの翻訳刊行事業への応援企画として連載された。1933年に講演旅行先で国外追放にあい長年に渡った亡命生活の中でつづられた記録から浮かび上がる、第二次世界大戦勃発前から戦後処理が終わるくらいまでのドイツと世界、日記のちょっとした記述を見つけ、時間軸にそって、マンの見方をたどりながら人と出来事を取り上げている。 追われて外からながめるドイツのことはもちろん、第二次世界大戦にむかう世界の様々な動きをどう受け止めていたか、戦後のアメリカに吹き荒れたマッカーシズムの脅威など、ウクライナ侵攻のニュースにゆれる今と重ねて読んで思うこと多い。 しかし、こういう率直な意見や心情をあるていど書き残せたのも、誰にも見せない日記スタイルで死後20年は公開しないと決めていたおかげだろう。なんでもSNS発信してしまう今はこういう記録も残りにくそう。
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ナチス政権台頭時、動乱の世界情勢に著名人が新たな権力に迎合する。音楽や作家への痛烈な批判。 凡ゆる事物への観察眼はジャーナリストよりも正確無比。 終戦後、晩年の限界を感じた哀切ある感情が印象的だった。 「私のいる所にこそドイツ文化がある」 マン自身の言葉である。 WWⅡ開戦後に国...
ナチス政権台頭時、動乱の世界情勢に著名人が新たな権力に迎合する。音楽や作家への痛烈な批判。 凡ゆる事物への観察眼はジャーナリストよりも正確無比。 終戦後、晩年の限界を感じた哀切ある感情が印象的だった。 「私のいる所にこそドイツ文化がある」 マン自身の言葉である。 WWⅡ開戦後に国籍の剥奪、大学名誉職も除籍される。心中穏やかではなかった... 新聞の情報を信頼しない。思惑を込めた政府筋から流された報告、ガセネタ、記者の思い込みを避けるためだと云う。作家としてのポリシーが垣間見れる。 彼は終戦後、帰国先を祖国ドイツではなく、スイスを選んだ。愛国者というより、平和主義者ではなかったか。
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