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仕掛ける 二礼茜の特命
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 宝島社 |
発売年月日 | 2017/07/01 |
JAN | 9784800274199 |
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経営危機に瀕している企業からのSOSに応じて、内閣金融局の特命で派遣され資金作りの中核を担う二礼茜の活躍を描く経済サスペンス。シリーズ2作目。 ◇ その日、内閣金融局SII部員の二礼茜と百瀬良太が訪れたのは西松食品の会長室だった。 西松食品は練り...
経営危機に瀕している企業からのSOSに応じて、内閣金融局の特命で派遣され資金作りの中核を担う二礼茜の活躍を描く経済サスペンス。シリーズ2作目。 ◇ その日、内閣金融局SII部員の二礼茜と百瀬良太が訪れたのは西松食品の会長室だった。 西松食品は練り物中心の加工食品を手掛ける中堅企業で、業績はさほど悪くない。だが資産運用で致命的な損失を出し、資金繰りが苦しくなっている。 そして、数ヶ月続く残業代の不払いは労働争議に発展しそうなところまできており、会社存続の危機に陥っていた。 会長の依頼は、1億円の資金を1か月で2億円に増やすこと。それに対して茜が突きつけた条件は、会社から会長職を失くすことだった。 茜の意図を察した会長は、息子でもある現社長を更迭し自分が社長に復帰することにした。 資産運用をしくじったのは紛れもなく現社長であり、主力商品を薄利多売路線に切り替えて収益を悪化させたのも現社長だ。 経営者としての責任を取らせ社員に対するけじめをつけさせるとともに老練な経営手腕を見せる会長の社長復帰を、茜は促したのだった。 一方で茜は社内にディーリングルームを設置し、1億円を種銭にして株取引を始めていた。 短期間で利益を出すには小型株を狙うのが基本になる。茜がピックアップしたいくつかの中小企業株の中で不穏な動きを見せたのがエヌメディックというバイオベンチャーだった。 ( 第1章「乱高下」) 本編4章と終章からなる。 * * * * * 第1章の西松食品の案件がただのプロローグだったことにまず驚きました。膨らませば十分に1つの作品たりうる設定だからです。 ( 凝り性の城山さんらしい! ) メインとなるのは茜が注目したエヌメディックの資金繰りの健全化で、銀行と結託してエヌメディックの乗っ取りを企む巨悪に対し茜がどう対峙するかということでした。 詳細は省きますが、物語の流れ的には、同じ城山真一さんの『ダブルバインド』同様、困難な事態が主人公に次々と降りかかりハラハラしどおしのまま4章まで行くという筋金入りのサスペンスです。 ( かなりしんどいです。) それだけに、敵の「仕掛け」に対して茜が「仕掛け」返す終盤は、読むのを止めることができませんでした。 そして、終章で明かされる天才株トレーダー二礼茜の人物像がまた見ものでした。 それまではピンチの連続で、助手の良太が心配するほど窮した様子を見せる茜だったのですが……。 茜の、全て計算ずくで動くしたたかなところは、相沢沙呼さんの『城塚翡翠』とよく似ています。 ( 翡翠ほどのあざとさはないですが。) 最後に、役職上は茜の上司であり、実務的には茜の助手でもある百瀬良太について感じたことです。 ホームズにはワトソン。翡翠には真。三ツ矢には田所。切れ者の名探偵には真面目さが取り柄の助手がつきもの。ご多分に漏れず二礼茜にも百瀬良太が付き従います。 この良太。性格的には公務員にピッタリですが、内閣局の秘密部門に属する人間としては正直すぎてふさわしくない気がします。 もっとも、「ピノ太」と呼ばれ親しまれるほど茜に気に入られているようなので、茜専用の精神安定剤的な人材として採用されているのかも、などと思って読み終えました。 * * * * * 実は第14回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞した1作目を借りようとしたのですが貸し出されて書架になかったので、2作目と知りながら本作を先に読むことにしました。 株取引などあまり知らない世界のことが詳しく書かれていて感心することも多く、とてもおもしろかった。 『ブラック・ヴィーナス 投資の女神』も早く読みたくなりました。
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まさに痛快‼ 内閣金融局のある部門に秘密裏に創設されたSⅡ、株取引の天才トレーダーが次から次に巻き起こるピンチを救う(^^) 少し誇張はあるものの、スッキリ爽快感‼ 今回の舞台はバイオベンチャー、共同開発していた大手製薬会社が突然研究から撤退、インサイダー疑惑、さらには銀行...
まさに痛快‼ 内閣金融局のある部門に秘密裏に創設されたSⅡ、株取引の天才トレーダーが次から次に巻き起こるピンチを救う(^^) 少し誇張はあるものの、スッキリ爽快感‼ 今回の舞台はバイオベンチャー、共同開発していた大手製薬会社が突然研究から撤退、インサイダー疑惑、さらには銀行から融資引き揚げの通告が……。黒幕は誰なのか???
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ブラックヴィーナス続編。こちらも素晴らしく読み易いエンタメ小説。続編の方が出来としては良いと感じた。前作もそうだが、良太の存在意義がよくわからないのがこの小説群の一番の弱点。今回も私の故郷の七尾のスギヨが取り上げられていたり親近感たっぷり。
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