アルファベット・ハウス(上) ハヤカワ・ミステリ文庫

ユッシ・エーズラ・オールスン(著者), 鈴木恵(訳者)

• 販売会社／発売会社: 早川書房
• 発売年月日: 2017/06/23
• JAN: 9784151794612

商品レビュー

2023/03/28

読み始めて思ったのは、わたくし、戦争もの、苦手なようだ･･･
心の臓が、不穏に脈打つ。
そういや、ルメートルさんの3連作も、同じ気持ちだったなぁ･･･（だけど、読む）
要はチキンなんです。戦争反対。
上巻は、ほとんどが戦時下の話で、
敵軍に見つかったら、良くて捕虜、悪ければ殺害される。
敵兵から逃れる為、逃げるところ
敵軍の医療列車に潜り込んで、別人になりすまして、そのまま精神科病院に収容され過ごすところ
小説だし、まだ前半導入部分だし、主人公達が亡くなることはないのはわかってんだけど、彼らが経験する事が直視できない。
読み進めながら、ずーっと奥歯食いしばりながら、ことによっては唸りながら読んでました。はい。
傍から見たら、かなりやばい人でしたよね。どうもすいません。
じゃあ、読まなければいいじゃない？
って言われそうですけど、途中まで読んじゃったら、先が気になるわけですよ。
このひどい環境から抜け出し、そして、離れ離れになってしまった相棒を、見つけることができるのか！？
まぁ、物語的に、みつかるんだろうとは思いますが、
それならそれで、相棒は、戦時下、他人の名を語って敵国に潜り込んでいたわけだから、戦後、どのように過ごしたのか？
どうやって、見つけるのか！？
敵をやりこめることができるのか！？
さぁ、下巻も、唸りながら読むとしますか。

2017/08/18

戦時中に敵地で撃墜された兵士が、敵兵の身分を詐称して乗り切ろうとする。しかし、その詐称身分で送り込まれたのは、精神病院だった・・・

戦時中のケガを切っ掛けに身分を詐称する話と言えば、ピエール・ルメートルの『天国でまた会おう』があります。どちらも、イギリス人ではないのに、イギリス人を主人公にしていると言うのは、面白いですね。

上巻では、命からがら逃げだし、数十年後の世界になるまでのお話。下巻で話がどう動くのか、期待大です。

2017/08/17

舞台は第２次世界大戦下のドイツ、英国偵察機を操縦していたブライアンとジェイムズはドイツ国内で撃墜され、敵に追われていた。
機転を利かせた２人は偶然通りがかった列車に飛び乗ったが、それは傷病人移送列車でその中に潜り込むことになる。
瀕死の患者２人を投げ出し、患者になり切る２人。
しかしこのままではバレると確信し、精神病のふりをする。
その後、２人は精神病院に移送されるが、さらにそこで地獄を見る事となる。

列車内と精神病棟内の描写が不衛生で凄惨で、見ていられなくなります。