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さよなら神様 文春文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 文藝春秋 |
発売年月日 | 2017/07/06 |
JAN | 9784167908805 |
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さよなら神様
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商品レビュー
3.3
69件のお客様レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
毎章「犯人は〇〇だよ。」から始まるのが面白い。 犯人が誰か判明した上で調査を行っていく過程が面白かった。 また、小学生というまだ年端のいかない主人公達が、時に親や友人が犯人だと告げられて、衝撃的な事実と向かい合うストーリーが面白かった。非常に言いにくいことではあるが、残酷さを感じるのは子ども心の方が大きいと思うため、それを手玉に取ったようにして進む物語は先が気になってしまう魅力があった。 ミステリーで殺人事件と向き合い推理する登場人物は、大体が大人であると思う。 本書のように子ども達が殺人事件と向き合うのは、物語全体で歪さを伴うものだった。そういう意味で麻耶作品らしさがあったと思う。(小学生にしては大人び過ぎているとも感じたが。) 犯人が分かっているにも関わらず逮捕されない先生や丸山母も歪な存在である。 それにしても、死体が多すぎた。本巻にて小学生4人も死んだのが不気味だ。その環境の輪となった主人公が、悪魔と呼ばれるのも仕方のないことかもしれない。 ただ、これが市部が計画的に行ったものだとしたら、市部こそが悪魔だ。 鈴木は自身を神様だと言う。しかし、鈴木の存在によって発生した丑の刻参りの事件もあったため、神様と悪魔は紙一重なものだと感じた。 最後に姿を現す鈴木が市部の犯罪を示すものならば、わざわざ現れるのも"悪魔的"だ。 麻耶雄高の作品をこれまで連続で読んできたが、この後味の悪さが癖になる。 最後に、この作品は小学生が主人公だが、小学生は読むべきではない。この本には子どもが利己的な考えで安易に殺人を起こす危うさがある。
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連作短編集。 前半3作は神様から犯人のみが伝えられ、逆説的に無理やりアリバイ崩しを行うことになる。実際に何が起こったかは明かされずモヤモヤとしたまま終わる。犯人の自供がないと推理が正しいとは確定しないという、後期クイーン的問題(第一の問題)を逆手に取ったかのような構成。 後半3作は凄い。 『バレンタイン昔語り』は神様に誤謬がないことが前提となり、2人の赤子の取り違えによる人物の誤認、神様の発言により結果的に未来の殺人が起こってしまうSF的パラドックス、主人公の性別誤認叙述トリック(これは読んでいて分かった)が詰め込まれている。 その後の『比土との対決』『さよなら、神様』は神様の性格を逆手に取って完全犯罪を成し遂げる探偵団2人がそれぞれ犯人となる話。後者ではそれまでの伏線も回収しながら神様を欺き主人公を手中に収める市部に舌を巻く。ラストの主人公の「残念でした♥さよなら、神様」は衝撃。タイトルは神様の転校だけでなく、この市部と主人公による勝利宣言でもあった。
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ミステリーならそれだけで1本書けそうなネタを物語中盤で唐突に出してきたからマジで混乱した。 小学生にしては聡明すぎる。 事件のことを独自で調べて答えを出すけど、それで終わりで結局真相は分からず仕舞いなのがモヤモヤする。 全員の闇も深いし爽快感はなかった。 ☆2.8
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