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まっぷたつの子爵 岩波文庫
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 岩波書店 |
発売年月日 | 2017/05/16 |
JAN | 9784003270967 |
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商品レビュー
4.4
7件のお客様レビュー
読めば読むほど味わい深い。 そして訳者も語っているが、お話としてとても面白い。 主な舞台はテッラルバ(訳者解説によると架空の地名であるとのこと)。 主人公「ぼく」の叔父さんメダルド子爵はトルコ人との戦争に赴き、戦場で大砲に撃たれてまっぷたつになってしまう。 奇跡的に助かり右半分...
読めば読むほど味わい深い。 そして訳者も語っているが、お話としてとても面白い。 主な舞台はテッラルバ(訳者解説によると架空の地名であるとのこと)。 主人公「ぼく」の叔父さんメダルド子爵はトルコ人との戦争に赴き、戦場で大砲に撃たれてまっぷたつになってしまう。 奇跡的に助かり右半分の身体となって故郷に帰ってきた子爵は、とても悪い人間になっていて、何かにつけて悪いことをし、領民たちをたくさん絞首刑にして殺してしまう…いまやテッラルバは、まっぷたつの子爵により恐怖政治が行なわれるようになってしまったのだ… 最初の戦争の描写は異様なほどに生々しい反面、まっぷたつの子爵が半身のまま帰ってくる話やテッラルバの住民たちのエピソードなど、実に寓話的…メルヘンな話である。 しかし寓話的である分、子爵を始めとした数々の登場人物の発言や行動にさまざまな意図が含まれているようで、一度読んだだけでは咀嚼しきれない。 まず、この作品の語り部が子爵や第三者でなく、子爵の甥の「ぼく」であること。 そして平和の象徴たる子爵の父親が死んでから、悪い半分の子爵が帰ってくる様は、まるで子爵が戦争を平和な故郷に丸ごと持ち込んだかのようである。 また悪い右半身の子爵が統治する一方、なんとこれまた奇跡的に左半身の子爵が帰ってきた。 こちらの子爵はとても善い子爵であり、彼の帰還以降、右半身を悪半、左半身を善半と民たちは呼ぶようになる。 しかしまあ善半もそれはそれで随分極端で…… 善と悪について、深く考えさせられる話だ。 またどうして子爵は善と悪両極端な2つの存在にならなければならなかったのか、なども。 (ところで気になるのが、よく左の方が不浄とされるイメージがあるのだが(私だけ?)、この作品では右が悪、左が善となっている。ここがなぜなのかもとても気になる。) うん、語れば語るほど切りがない。 半身同士の決闘シーンは見応えがある。 その描写にもまた深いメッセージが込められており、熟考したいところだ。 そしてなにより、最後の一文で鳥肌がたった。 この一文で締め括るのか、と。 この物語はここに行き着くのか、と。 ぜひ読んでほしい。
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戦争できっかり半分の体になってしまった子爵。 左半分は良い心、右半分は悪い心を持っていて、さあ半分たちはどんな世界を見るのかな? とか言って児童書でも行けますみたいな顔して近づいてくるくせに、随所でめちゃくちゃ哲学ぶちこんでくる。カルヴィーノはお薬甘くして飲ませるタイプだ、大好...
戦争できっかり半分の体になってしまった子爵。 左半分は良い心、右半分は悪い心を持っていて、さあ半分たちはどんな世界を見るのかな? とか言って児童書でも行けますみたいな顔して近づいてくるくせに、随所でめちゃくちゃ哲学ぶちこんでくる。カルヴィーノはお薬甘くして飲ませるタイプだ、大好き! 読みやすくてめちゃくちゃ面白くって心にも残るし考え続けてしまう上に考えるって楽しい!という気持ちになる。 ぜひ小中学校の道徳に、高校の倫理に、大学の哲学に題材として使われてほしい。 カルヴィーノ推しすぎてマッチングアプリに推してるって書いてる。でも誰も触れてくれない。カルヴィーノはいいぞ。未読の方はぜひこちらの子爵から!
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大砲の弾丸を浴びて縦一直線にまっぷたつになった子爵は、右半身が悪の心を、左半身が善の心を持つようになった。残酷な描写が結構ある。メルヘンは児童文学ではないらしい。 悪の塊に領民は困らされたが、善の押し付けにも飽き飽きしていた。次第に領民の心は乾燥し鈍麻になった。 悪は語るまでも...
大砲の弾丸を浴びて縦一直線にまっぷたつになった子爵は、右半身が悪の心を、左半身が善の心を持つようになった。残酷な描写が結構ある。メルヘンは児童文学ではないらしい。 悪の塊に領民は困らされたが、善の押し付けにも飽き飽きしていた。次第に領民の心は乾燥し鈍麻になった。 悪は語るまでもなく恐ろしいが善の押し付けもほとほと困る。
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