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保育園問題 待機児童、保育士不足、建設反対運動 中公新書2429
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商品詳細
内容紹介 | |
---|---|
販売会社/発売会社 | 中央公論新社 |
発売年月日 | 2017/04/01 |
JAN | 9784121024299 |
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商品レビュー
4
9件のお客様レビュー
序章 保活に翻弄される親たち 第1章 日本の保育制度をつかむ 第2章 待機児童はなぜ解消されないのか 第3章 なぜ保育士が足りないのか―給与だけが問題ではない 第4章 「量」も「質」ものジレンマ 第5章 大人が変われば、子育てが変わる あとがき 参考文献
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待機児童、保育所開園を阻む住民運動、過疎地での少子化と保育所閉鎖、欧米先進諸国とアメリカ・日本・韓国の比較から見えてくる日本の課題等々。
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2017年5月2日(火)にbookstudio姫路店で購入。同日読み始めて3日(水)に読み終える。本書では保育園問題の所在について日本の社会変化と重ねながら、また諸外国と比較しながら、わかりやすく説明されている。基本的なことがよくまとまっているので、保育園問題について何が問題に...
2017年5月2日(火)にbookstudio姫路店で購入。同日読み始めて3日(水)に読み終える。本書では保育園問題の所在について日本の社会変化と重ねながら、また諸外国と比較しながら、わかりやすく説明されている。基本的なことがよくまとまっているので、保育園問題について何が問題になっているのか知りたいという人は、本書を読めばだいたいの状況が理解できるだろう。根拠となるデータも(どのように取捨選択しどのように分析するのかという問題はさておいて)たくさん紹介されているし、読者がそうしたデータや文献に直接あたれるように参考文献も巻末についている。 ただ、保育園問題についてある程度考えたり調べたりしたことのある人にとっては、本書は物足りないと感じられるかもしれない。というのも本書で紹介されているような事例はよく取り上げられているような事例だし、著者の紹介する論点もごくごくありふれたものであり、一般の人がなかなか気づきにくい当事者、行政の立場、あるいは研究者ならではの視点というものが見当たらないからである。 全体的に「Aという意見もあれば、Aに反対という意見もある」という意見の紹介で終わっており、どのような意見にもそれと反対の意見の人はいるだろうから、これでは何も言っていないに等しいだろう。新書というものの制約もあるだろうが、そうした意見の対立をどのように調整・解消・解決するべきなのか、著者にはもう少し踏み込んだ主張をしてもらいたかったところ(ところどころ著者の主張らしきものもあるが、それとは反対の意見もあるという形で結ばれているものが多く決定的なものではないし、第5章の終わりの方にある8つの提言もどこまで現実的なものなのか懐疑的)。 本書はある意味で現在の日本における保育園問題の重要な点を指摘している。ただ、本書で取り上げられているのは、両親がともにフルタイムの正規雇用で働いているようなケースに偏っているきらいがある。著者自身もわずかながら指摘しているように、両親のどちらかあるいは両方が非正規雇用の場合には、この問題は本書で描かれているよりももっと深刻であるし、場合によっては生活の破綻につながりかねない。「保育園落ちた日本死ね!!!」(http://anond.hatelabo.jp/20160215171759)とブログに投稿した人が記事のなかで「どうすんだよ会社やめなくちゃならねーだろ」と書いてあるように、非正規雇用の者にとって保育の受け皿がないということはそのまま職を失うことにつながり、生活の糧となる収入源を失うことにつながるのである。もちろん両親がともにフルタイムの正規雇用である場合も深刻であることは間違いないのだが、事実上の逃げ道がない非正規雇用者やその他の人たちにも焦点があたることを願いたい。
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