平和ボケお花畑を論破するリアリストの思考法

渡邉哲也(著者)

• 販売会社／発売会社: 飯塚書店
• 発売年月日: 2017/04/01
• JAN: 9784752260288

商品レビュー

2020/04/25

私も正直言うと議論することは苦手だ。
自分が思っていることを、正しく相手に伝えるのは相当な思考力が必要となる。
そして、相手の言うことから、その背景にある真実を読み解くのも、相当な読解力が必要となる。
その中で戦略を立て、相手の状況によって議論を繰り返していく。
これらスキルを身に付けるためには、小さな頃からの訓練でしか培われない。
私はそういう環境に残念ながらなかったと言える。
学校教育の問題もあるが、よく家族で議論をしたり、兄弟が多いと必然的に「喋れなければ、利を得ない」という状況になるので、弁は立つようになる。
こういう経験は非常に重要で、大人になってからは得られないだろう。
その中で少しでも議論上手になるためには、やはり「知恵」なのだと思う。
正確に情報を得るスキル。
せっかくの情報も、見る人によって異なることはよくあることだ。
狭い視点で理解することと、広い視野で理解することは、アウトプットで大きな差が出てしまう。
同じ情報のはずなのに、出力が異なるのだ。
これらを解消していくためには勉強しかないと思うのだ。
これからの未来を生き残るためには、絶対に必要なスキルと思う。
さらに言うと、世界に出て英語で議論が出来ないといけない。
平和ボケでは本当にいけない。
冷静に現実を見つめて、そして解決策を見出していく。
黙ってコツコツと作業するのは、日本人の美徳かもしれないが、もはやそれでは生き残れないのだ。
情報を正しく分析し、論理を組み立てる。
本当に大事なスキルだと思う。
(2019/10/25)

2017/05/01

　リアリストの思考法というよりは、サヨクあるいはパヨクの思考法の分析と言ったほうが内容に即したタイトルになるか。”お花畑”がなぜそのような思考をするのか、その理由についての考察。そして原因となったマスコミ批判へと展開している。なお、”お花畑”の原因の一つにGHQも挙げられているが、GHQが守るべきはアメリカであり、そのために日本人を洗脳したのはある意味正しいといえるだろう(洗脳された側は堪ったものではないが)。そして朝鮮戦争を機に方針を転換し、(アメリカを守るためにではあるが)日本の再軍備を進める方向に動くなど現実に即した対応をGHQはしており、リアリストの思考をしていると見ることもできる。一方でマスコミや当時の一部学生などがその現実を見ることができず反対を叫び、それが現在まで続いてしまっているのが現状である。洗脳が上手くいったといえばそれまでだが、GHQもまさかここまでとは思わなかっただろう。後半で紹介されている論破テクニックでのリアリストの回答は、正直、これで論破できるのか？というほど適当、言い方は悪いが幼稚な回答となっている。しかしながら実際にこれで論破できてしまっている現実がある。